コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 大嫌い。*実話* ( No.9 )
- 日時: 2011/05/03 18:30
- 名前: 宇莉 ◆I/.b8govos (ID: ByQjFP4v)
第四話**
「あーっ、綺麗になりたい」
私は昼休みの時間にいつも通り呟く。
綺麗になれば、真潮もこっちを振り向いてくれるかな?…そんなバカげた願いさえもあった。
そんなことはないって知っているけど期待はするものだ。
私は、いつも通り気持ち悪い顔で妄想をする。
そんな時、我がクラスの3-3から真潮の声が聞こえてきた。
「あっ…」
私の予想通り、クラスにはいってきたのは真潮だった。
前よりも、大きくなった身長、
短くきった髪の毛、
綺麗な顔立ち、
すべてが魅力的に見えた。
いつまでも見てると怪しまれるので私は後ろの様子を見るふりをして真潮をじーっと見つめた。
…真潮と、目があった!
やばばばばばい。
興奮を抑えきれてない私を、あざ笑うように真潮は少し苦笑いをしたかのように見えた。
***
その日の放課後はワックス清掃だった。
肌寒いこの日にやるのは私自身、気が進まなかった。
同じクラスの真未はどうやら、彼氏の「吉田 由希」といちゃつきモードにはいったみたいだった。
「お幸せにーっ」
私はそう呟いて一人でワックス清掃を始めようとした。
一人で床にはいくつばって磨くのは、ある意味むなしい気がしてきた私は、なんとなくそこらへんを歩き始めた。
私の足取りは次第に3-1、いわゆる真潮のクラスのほうへと向かっていた。
だって見れるだけでも幸せだし。
この曲がり角を曲がったら真潮がいる。
そう思って私は躊躇なく角を曲がった。
「っ!?」
あるものを見た私は、すぐに角に隠れた。
いや、戻った。
こんな偶然がこの世にあるなんて。
神様はひどすぎる。
さっきの光景が頭から離れない。
頭の中で何回も何回も巻き戻しされて、何回も映像が流れてるような気がした。
私のさっき見た光景——…。
未優が真潮の腕の中にいた光景。
第四話** end