コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 大嫌い。*実話* ( No.75 )
日時: 2011/06/14 21:05
名前: 宇莉 ◆I/.b8govos (ID: xr1in99g)
参照: http://www.youtube.com/watch?v

第二十話**


大好きだなんて言えない。
もう一度戻ろうなんて言えない。


気持ちを伝えたくても伝えれない。
何も出来ない自分にさえ、苛立ちを感じる。


お願いだから早く気づいて…

ただそう願うことしかできない。

***

いつも真未は、彼氏と一緒だった。
すごく仲が良すぎて私はただのお邪魔虫だった。


少しふてくされながら私は、真未から離れる。
真未の視線を背中から感じる。
優しい真未のことだから、私のことを心配してくれるのだろう。

ただの友達への嫉妬で、友達に心配かける自分が大嫌い。
私だけ一人、頭の中で繰り返される言葉に涙もこぼれそうになる。



…今日は最悪な日だ。
自分の嫉妬で友達を傷つけた最悪な日。



***


家に帰ると、メールがきていた。
真未は親から携帯を取り上げられているからメールが出来ない。

…だとしたら誰だ?
私はそう思いながら携帯を開いてメールを見る。


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宛て名:川村結莉
題名:
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こんばんは。





———————————

送信者は…、      大畑颯?
あっ、ああ… 颯は真潮とつるんでいる友達。
私のイメージの中では悪いイメージしかない。

とりあえず私も、『こんばんは』と返す。
だってほかに何も書くことないから。

ってかこれ以外返すことがない…。
でももっとうった方がよかったかな?


色々なことを考えていくうちにすぐに颯からの返信がきた。
その返信は私の予想以上に優しくて、メールもどんどん続いた。


くだらないことから部活のこと、受験…
色々なところに話はとんでいってついに恋愛の話となった。

初めに恋愛の話を切り出したのは、颯。




「好きな人いるの?」

その一文だけきた。
イメージでは悪い人だから、教えるわけにもいかない。
今、言ったら明日全体に広がっていそうで怖い。

そんなことを考えて私は話を流す。



———————————
宛て名:大畑颯
題名:
———————————

颯はいるの?





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すごく不自然なメール。
すぐに話題を変えたことがわかるほど不自然…
そう思いながら私は送信ボタンを押した。

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宛て名:川村結莉
題名:
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結莉の教えてくれたら、
俺の気になる奴も教える
からさ!





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…え?
颯って好きな人いるの?



えっ、えっ?
誰、誰? 誰えええっ!?

颯の意外な発言に混乱しだす私は、頭がパニック状態。

颯の気になる人が知りたい!
その一心で私は、颯に『分かった』と返信をする。
颯も驚いたのか一分もたたないうちに返信がくる。

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宛て名:川村結莉
題名:
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よし!
んじゃ、結莉の好きな奴
は誰なんだよ?





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…あ。
忘れていた。 この条件があったことを。

颯の好きな人を知りたいという一心で忘れていた条件。



私の好きな人を教える。






「…えぇ、どうしょう」

颯の気になる人を知りたいだけに教えるのは少し抵抗感もあるけど、どうしても知りたい。


そんな曖昧な考えに頭が壊れそうだ。

とりあえず携帯を開く。

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宛て名:大畑颯
題名:
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ごめんなさい!
おやすみ!





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ただこのメールだけ送り、私は逃げるように布団にもぐりこんだ。


           第二十話** end