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Re: 大嫌い。*実話* ( No.84 )
日時: 2011/07/18 20:27
名前: 宇莉 ◆I/.b8govos (ID: xr1in99g)
参照: http://ameblo.jp/mirabooo/

【第三章*片想い。】
第二十三話**

あれから一週間ぐらいの日にちがたった。
私と真潮の関係は相変わらずで、縮まってもないし遠ざかってもない。

ただ、届くようで届かない。
そんなもどかしい関係だった。



颯も、真潮には言ってないらしい。
安心したけれど少し残念な気持ちもある。

颯に言ってからって、何か進展があるわけじゃなかった。


「言わなきゃよかった…。」


廊下にいる真潮を見ながら小さく呟いた。
見ることさえむなしくなって私は教室へと入った。


***

「また明日ね!」
「ばいばーい。」


帰りを知らせる合図のチャイムと、みんなの声が教室に響く。
気が付くと教室には一人だけ残っていて私は急いで教室を出た。


「…うわ!?」

前を見ていないで走ろうとしたせいか前の人にぶつかる。
自分よりも身長が高い。
そう思いながら少し見上げる。


「ごっ、ごめん。」

相手は颯だった。
あれから一切メールをしていなくて、なんだか気まずかった私は少し会釈をしてその場を立ち去ろうとする。




「そっ、そいでは…。」

そういって走り出そうとした時、






「川村!」





颯にそう呼び止められた。
すぐに後ろを振り返る。
予想もできない出来事、少しびっくりする。

急いでいた私は、早い口調で「何?」と適当に返す。










「早くアイツに告白しなきゃ、盗られるぞ!」
「…はあ!?」







突然の言葉に驚いた私は、適当に流してまた走り出す。
颯の言葉の意味が分からなかった私は、走り出した時はもう頭の中から颯の言葉が消えていた。



             第二十三話** end