コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 【第三章】 大嫌い。 *実話* ( No.90 )
- 日時: 2011/07/18 20:26
- 名前: 宇莉 ◆I/.b8govos (ID: xr1in99g)
- 参照: http://ameblo.jp/yuu-takasugi0810/image-10934419333-11312356040.html
第二十四話**
…体の距離は数cm
——…心の距離は何mかな?
***
「私、真潮のことが好きです…!」
「ごめん、俺結莉ともう戻る気無い。」
————………
頭の中で目覚まし時計がまた響いた。
最悪の夢のせいで、最悪な起き方をした。
頭には昨日の颯の言葉がまだ残っている。
『早く告白しなきゃ、盗られるぞ!』
根拠も何もない発言は、まだ私は信じていない。
でもどこかでは不安はあった。
でもその不安を告白として真潮に言えるはずなんかない。
…昨日の言葉の意味、颯に聞いてみよう。
私は、汗だくの首を触りながら一階へと降りた。
***
あれから学校について時間が流れるように過ぎている。
颯に聞くこともなく、真潮との接点もない。
これからどうしょうなんて考えていると、いつの間にか次の時間は移動教室だった。
「結莉、いこーっ!」
そう真未に声をかけられて急いで、椅子から立ち上がる。
次の時間は体育だった。
…体育は、真潮と颯のいる一組と合同だから颯にあのことも聞けるし真潮にも会えるし、ダブルチャンス!
そう考えて私は真未と教室をでる。
体育館に行く途中に少しだけ一組の教室をチラ見したら、まだほぼ全員が教室にいた。
…接点は無しか。
そう思いながら、真未とくだらない話で盛り上がる。
「あっ、結莉 靴ヒモ!」
あっ…、またほどけてる。
私の結び方はおかしいからなのか、しょっちゅう私の靴の靴ヒモはほどける。
いつものように私はしゃがんで、靴ヒモを結びなおす。
「あれれ〜?」
後ろから変な高さの声が聞こえた。
まるで人のことを馬鹿にしているようなそんな声だった。
私は、靴ヒモを結びながら後ろを向く。
真未も後ろを向いた。
真潮と颯だった。
焦った私は、すぐに靴ヒモを結びなおして立ち上がる。
恥ずかしくて顔を合わせれなくて、ただ真未に『いこっか。』と声をかける。
急いで階段をかけおりる。
真未は、颯に話しかけられているみたいで私の後ろにも隣にもいなかった。
それでも、追いつかれると思って私はずっと階段を下りる。
階段を降りた後に、すぐに体育館に走っていった。
男子は外で体育だから、颯と真潮は来ない。
そう思って一人で体育館で伏せていると、横から真未に話しかけられる。
「おいっ!」
笑顔の真未に、頭を軽くたたかれた。
私はとりあえず謝る。
「…ごめん。」
「別にいいよ、いいよ!気まずかったんでしょ?
分かってるって。」
そう笑顔でいった真未に、私は笑顔を返した。
「あのさ、颯と真潮なんか言ってた?」
自分は勇気がないくせに、人に聞くなんてズルい。
でもそれが私だ。
「んーっと、颯が結莉のことで真潮を茶化して真潮が『そうやって二人で俺らをいじめる!』って叫んでたよ。」
え?俺ら?
それって、私も入っている?
私と真潮で、俺ら?
確信なんかしていない。
でも、そんな小さなことが本当に嬉しくて舞い上がっている私が居た。
少しでも真潮の目に自分が写れた気がして嬉しかった。
第二十四話** end