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Re:    恋時計  +半実話+ ( No.9 )
日時: 2011/05/19 17:17
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
参照:   ▼  夏休みまでタイムスリップしたい






 第120話




 そして、年が明けてあっという間に3学期。
 1月は行く、2月は逃げる、3月は去るという言葉を、小さい頃に聞いたことがある。
 本当にそのとおりで、3学期はとっても短くて、早い。
 今はもう3月の上旬になっていた。まだ、寒さは残っていて、春の気配なんてなかった。



 「ほんと、先輩卒業しちゃうの寂しいよね〜!」
 「まだいてほしい〜!!」




 たまたま公園で遭遇した沙羅、絵里那、森野、望と私と絵磨は、ベンチ付近にいながら、喋っていた。
 



 「俺は別にいいかな、仲いい先輩もいないし。むしろ、はやく最上級生になりたい」
 「望〜! どんぐりのくせに!」



 望のとぼけた発言に、絵磨が突っ込みを入れた。



 「どんぐりは関係ないだろ!」
 「あははははは!!」



 絵磨と望のやりとりは、いつみても面白かった。
 すると、森野が急に大声になった。



 「ウオアアギャアア先輩卒業しないでー!」
 「森野うるさい」
 


 絵里那が、するどい突っ込みを入れた。
 また、爆笑の嵐になった。






 ほんとそのとおり、先輩達はあと10日もない。
 卒業しちゃうんだ……——
 入学した頃から、ずっと同じ学校だっただけに、寂しい。
 桜先輩、里子先輩、凛子先輩、純也先輩、健先輩。
 みんな私を暖かく受け入れてくれて、部を楽しく盛り上げてくれた。




 このまま、時が止まればいい——
 何度目だろう、こんなことおもうの。
 でも今は、切実に思うんだ。本当に、止まってほしかった。






 みんなが、トークを繰り広げる中、私はただ、物思いにふけていた。