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Re:    恋時計  +半実話+ ( No.62 )
日時: 2011/06/02 19:50
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
参照:   ▼  一部除いて、修学旅行ばぁり楽しかったよん!←




 第134話




 一方、転校生の高森俊也は、後ろの席の人に色々喋っているので、どんな人なのか大体わかってきた。
 まず、前の学校は私立の男子校だったこと。
 前の学校で柔道部に入ってたけど、この学校では部活はしないということ。
 小学校のとき、好きだった子にもらった、女物のかわいらしいキーホルダーを筆箱につけてること。
 ……なんか、この人面白いし。



 そんな高森は、ある日こんな会話をしていた。





 「吹部にかわいい子いる!? 他の部活は?」
 「え〜……」





 後ろの席の人……学級委員長の、竹上はそうきかれて、困ったような表情を見せた。
 高森、どうやら女好きのようです。




 「技術部とかは?」
 「……あぁあそこ、あそこは男子も女子もちょっとな……」




 技術部は、パソコンをつかって動画を作る部活だ。
 毎年の文化祭で、作品を公開しているけど、なんか場の雰囲気がしらけちゃうんだよね……。
 ちなみに夏休みは、木工作品を作っているらしい。
 でも、学校一地味な部活で、部員も結構そっち系の人が多いんだよねー。




 「とくに米井、あいつはやばい!!」
 「米井?」
 「あいつはもう人間じゃないな……怖い怖い」
 「ふーん……」




 ぶっ、米井ってうちと前に同じクラスだった子じゃん。
 西森あみと一緒にいて、はっきりいってめっちゃオタクの人。
 


 「それが、技術部の女子!!」
 「……そっか……」



 高森は、ぽかーんとした表情を見せた。
 そしてすぐに、話題は変わった。





 「あー……俺よくナンパしてたな」
 「ナンパ!?」




 ナンパという単語に、周りの人たちも興味を示した。
 私も、課題をやってるふりして、そっちの話に耳を傾ける。




 「でも、ある女子をナンパしたら、ビンタされたから……それからはナンパやめた」
 「ぎゃははははははは! ウケる〜〜っ!」
 「っ……でも、あれ俺がやりたくてやったわけじゃない! 友達からやらされてさ〜」
 「あはははははっ!!」



 はっきりいって、それは説得力ないですよ、君。
 だってだって!
 散々、女子好きアピールされたあとに、こんなこといわれても、ねぇ……。




**




 休み時間になったので、私は絵磨の机に向かった。
 



 「高森、面白い人だね」
 「だよね! うちも席近いから話聞いてたけどさ〜」
 「でもなんか、周りの女子めっちゃ観察してる」
 「……まぁ、男子校出身だしね……女に飢えてたんでしょ」



 じゃあなんで、男子校なんて受験したんだろ。
 そのころはまだ、女子興味なかったのかなぁー。



 まー……どうでもいっか!
 私は、絵磨に別の話題を降ろうとしたら、絵磨は前の黒板を見て目を見開いた。




 「あっ、そういえば明日香織日直だよ」
 「えっ!? まぢで? ……相手誰?」
 「えっと……相手は……」




 絵磨は、眼鏡をかけて相手の名前を確認した。





 「……高森だ」
 「え」






 私はその場で固まった。
 ……なんか、複雑な気分なんだけど。
 嫌じゃないよ?
 ……なんか、こう、グァアアアってなる。




 「ま、頑張れ」



 絵磨の言葉と同時に、チャイムの音が重なった。