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Re:    恋時計  +半実話+ ( No.82 )
日時: 2011/06/07 22:53
名前:  苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
参照:   ▼  プリクラとりたいよ〜






 第138話




 気になっているかもしれない。
 教室にいたら、いつのまにか高森を目で追っちゃうんだ。
 ……ばっかみたいだよね。
 私の好きな人は、孝文なのにさ。
 一途もっと極めるつもりなのにさー。
 

 その時だった。



 突然、静まり返って、みんなの視線が私に向かった。
 え? な、なに?



 「ちょっと香織、ここキーボのソロ!!」
 「えっ!? あっ、まぢだぁああ! ごめんっ、意識飛んでた!」
 「しっかりしろよー」



 今はセッションの途中だった……あははは。
 この曲が2番にはいってから、ずっとうわのそらだったな。
 

 私は暗譜したとおり、鍵盤を素早く動かした。




**





 高森が気になっている……そんな日々を送っていたある日。
 休み時間に、高森の席に戸川陽斗と、辻井聖がやってきた。
 2人ともバレー部だから、仲がいいんだろう。
 高森の筆箱につけてる、かわいらしいキーホルダーに興味を持って、やってきたんだとおもう。




 「……ところでさ、彼女いたってまぢ?」
 「ちょ、そ、それあんまいうなよ」




 辻井の言葉に、突然高森は焦り始めた。
 へぇ〜……まぁいるとはおもってたけどさ。
 男子校なのに、彼女いたってすごいなぁ。
 ……ナンパ?




 「ほら……」




 すると突然、3人が隣の席の私に視線を移してきた。
 ぎゃっ! なんもきいてないみてないみてない。
 私は、素早く聞いてないふりをしてみせた。





 「……で、でさ……そいつの名前なんていうの?」
 「———」
 「あっ知ってる! うっそうそ、知らんって」


 ああ、聞こえないし。
 くそっこういうときに限って、耳が冴えてないんだよ、私。




 「どっちから告った?」
 「———」
 「お〜お」



 また聞こえない。相手かな、それとも高森から?
 



 「今年の初めまで付き合ってた」
 「へ〜え!!」
 「フられたとき、ないた」
 「ほお……」




 なんかさなんかさ、高森のしゃべり方って、箇条書きみたいな喋り方じゃない??
 なんかいちいち、句読点で区切ってるみたいなかんじ。
 リアクションをする、戸川辻井もなんか、ウケるけど。



 私が一生懸命笑いをこらえていると、チャイムが鳴った。