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Re:    恋時計  +半実話+ ( No.91 )
日時: 2011/06/14 19:58
名前:   苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
参照:   ▼ はやく7月になれ!






 第141話






 「あ〜」








 どーもみなさんこんにちわーっ!! 香織ですっ!!
 ……え? なんかいつもとノリ違うって? うん、だよね。
 今日は……部活見学の日なんです。
 今年は誰かはいってきてくれるかなー……ってことで、緊張中。
 音楽室には、緊迫した雰囲気が漂ってます。





 「……なんかさ、シーンとしてても、こなくね?」
 「だよな、ほら、こっから音楽が聴こえる〜なんだろう〜……軽音楽部かぁかっこいい! ってかんじでさ」
 「入部してくれるとうれしいよなぁ!」



 孝文と龍夜は、そんな会話をしていた。
 そこに、辰雅が炸裂をいれる。




 「だってなんかめんどくさいし、シーンとしてたら、逆に不思議がってくるかもしれないし」
 「はぁ!? んなの、音楽系の部活としてどうよ! おっしゃ龍夜、適当にやるぞ!」
 「おう!」
 「自分達だってさっきまで、ダラダラしてたくせに……」




 いきなりはりきって、楽器を触りだす2人に、絵磨が突っ込みを入れた。





 ドラムの激しい音と、ベースの大きな音にまぎれて、ドアの開く音がした。
 私は、すぐさま席を立って、ドア付近に近づいた。
 やっと誰かきてくれた!! ……って、ん?




 「吹部の見学の子が、間違えてここにくることあるとおもうから、そのときは第二音楽室まで案内よろしくね」
 「え……あ、うん」
 「じゃあね」




 相手は、吹奏楽部の部員だった。……って……それだけかよ。
 吹奏楽部は、毎年たくさんの子が、はいってて、確か今は50人近くいるはず。
 人気の部活なんだよねー……それに比べ、軽音楽部は——




 ガラッとふたたび、ドアが開いた。
 



 「きたぁああああああああ! ……あ?」




 私はその瞬間、固まった。
 多分絵磨も固まった。
 喋っている康義と辰雅の会話が、途切れた。
 龍夜と孝文の、楽器の音が途切れた。





 「はろぉ〜ないすとぅみーちゅう〜っ、あっはん」
 「最近英語が好きになったんだってっ」
 「……あの、なに?」




 ダミ声で、発音の悪い英語を喋るのは、三井優志。
 それのフォローをするのは、彼女の鈴野愛可。



 ……でた。
 バカップル平安ズ!!






 「まぢみーじー(地味)軽音人気ないねー」
 「バレー部は結構きてたぞ」
 「サッカーも、超人気」




 謎な言葉を喋るのは、藤山美里奈。
 眼鏡をかっこつけて、くいっと指であげる、戸川陽斗。
 ドヤ顔で、腕を組んでいるのは、姫吉怜緒。





 平安ズ5人、まさかの全員集合。




 「邪魔するんやったら、かえってー」
 「はいよー……っておい!」



 康義の、どこかで聞いたことのあるせりふに、ノリよく反応する5人。
 声も動作も全部、揃ってて、ウケるし。




 「今の最高! 練習してたの?」
 「いや別に……ってそれより! うちらは用があってきたの!」
 

 美里奈は、得意のドヤ顔をみせた。




 「……なんすか」
 「……立ち話もなんですから、入りましょー」
 「そうねーっ」



 勝手にどかどか音楽室にはいり、変なセリフを喋って、椅子にどかっと居座った。




 「……率直な話」




 優志は、聴いてもないのに勝手に咳払いして、話をはじめた。




 「俺たち」
 「5人は」
 「このたび」
 「軽音楽部に」
 「入部します!!」








 その後、沈黙が漂ったのは、いうまでもないよね。