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Re:    恋時計  +半実話+ ( No.152 )
日時: 2011/07/14 22:22
名前:   苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
参照:   ▼  1学期もあと、3日!






 第150話




 とある日の休み時間、私は普通に絵磨と喋っていた。
 内容は恋バナとか「次のやつだるいね〜」とか、そんな他愛のないこと。
 でも今日は、突然違うメンバーがはいってきた。


 「絵磨〜」



 同じクラスの、池島真央ちゃんが、こちらにやってきた。
 真央ちゃんと絵磨は、小学校のときから仲が良く、時々喋っているところをみかける。



 「今度の11ヶ月記念日、2人で遊ぶんだよね? 真央」
 「う、うん……」
 「いいなぁ〜うちもはやく彼氏ほし〜い!」



 尋ねる今井みうと、羨ましがる小塚愛海。
 この2人は、真央と仲良しで、いつも3人は一緒にいる。
 そして、真央には去年から付き合っている彼氏がいるのだ。



 「おぉ! どこで遊ぶの?」


 絵磨が、目を見開きながら真央に聞いた。


 「ん〜……まだ決まって無いんだけど……ってか、2人で遊ぶとか何気久々だし、恥ずかしいよ」
 「いいじゃん! 楽しんでおいでよ〜」



 みうがそういうと、真央はまた照れた。
 いいないいな〜羨ましい。
 すると突然、男の低い声が入ってきた。



 「條島京介&池島真央! ほんっとラブラブだね〜」
 「なっ、城沢!」



 こいつも一応同じクラス。
 城沢はニヤニヤした表情を浮かべていた。




 「俺も新しい彼女ほしいぜ……ふっ」




 そういいながら、城沢は哀愁を漂わせ、教室をあとにした。




 「な、なんじゃあら……」
 「さあ……ってそれより! 真央! デート頑張ってネ!」
 「うん」





 それから、3人といっしょに色んな話をして、チャイムが鳴った。
 チャイムが鳴った後も、私は真央ちゃんのことを考えた。
 ……2人って、どうやって付き合い始めたんだろう。




 それが気になった私は、なんとなく下校の時に聴いてみた。
 もしかしたら、絵磨はなにか知ってるかもしれない。




 「ねぇ、2人ってどうやって付き合い始めたの?」
 「えっ、どうやってって……んっとね、沙理の協力だよ」
 「沙理の?」




 沙理といえば、田島沙理。
 不良グループのボス的なかんじで、かなりの権力を持っている。
 真央は不良じゃないけど、沙理と仲いいしね……。



 「沙理の協力すごいんだって! あの美里奈と森野も、沙理のおかげなんだよ〜」
 「へぇ〜!!」


 沙理さん、すごいです。
 私は心の中で、本気でそう思った。さすが、権力者。




 「なんかさ〜中2の頃、沙理たちが真央つれて、やたらと京介のクラスいったりしてたんだよ」
 「……あー! あーあれ! あれねっ」



 京介とは一応去年同じ4組だったから、知っている。
 そういえば、なんかうるさい女子の集団が、やたら来てたな。


 「京介は最初はそれが嫌だったんだけど、周りが色々いったり、遊んだりしてたんだって」
 「へ〜」
 「んで、まぁ意識するようになって付き合い始めたんじゃないかな」
 「お〜!」



 確かに、自分のこと好きな人って、やっぱ少なからず意識しちゃうもんね。
 私だったら、絶対そうだよ、うん。




 「……で、美里奈カップルは?」
 「同じようなかんじだよ、中1の頃だよね。森野も最初めっちゃ嫌がってたけど……」
 「けど?」
 「やっぱ意識して、付き合い始めたわけ!!」



 
 絵磨は、満面の笑みでいったかとおもうと、すぐにしゅんとした表情になった。



 「うちも沙理と友達だったらな〜……今頃……」
 「うちもそうおもった、でもまぁ、仕方ないさ!」


 私は、私なりにがんばりたいし、絵磨もきっとそう。





 「他人のことはまぁ参考に、あとは自分がどう動くかだね」
 「……ん」





 また、急に胸が苦しくなった。
 なんでこんなに、最近胸が苦しくなるんだろう。



 最近の、私おかしいな……——



 そんなことをぼんやりと考えた、瞬間だった。