コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 恋時計 +半実話+ ( No.273 )
- 日時: 2011/09/01 22:49
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
- 参照: 更新サボりすぎ(-_-)ごめんなさぃ
第165話
瞬く間に月日は過ぎ去り、いつのまにか7月に入った。
月曜日の夕方、私は自分の部屋にいた。
反対側の席には龍夜が、パソコンの画面に向かっている。
……私はというと——
「……あー、でた、分数」
なんと、勉強中!!
一応受験生ってこともあり、数学の復習をやっていた。
3年の単元の平方根。
平方根じゃなくてもなにかと計算問題で、分数がでると思わず「はぁ」といいたくなる。
あ、あと小数も無理無理!!
何しに「.」とかはいってんのかね。
あれ、混乱するためだけにあるようにしか、思えないんだけど。
愛用のウォークマンで、音楽を聴きながらだとはかどる。
なんか、ちょっと物音とかがあると、集中しやすい。
……けど、なんか飽きた。
「もうやめよっかな」
そうおもいつつ、問題文をじーっとみていた。
でも頭は完全にうわのそらで、問題より音楽が入ってくる。
てか、1時間も勉強したじゃん!!
うちにとっては、上出来じゃーん? ん?
そしたら突然、龍夜がベランダに行った。
……?
なにしてんの、龍夜。
ちょっときになったけど、私は再び問題文をみた。
……えーと。あぁ、因数分解。
しばらくして、龍夜はベランダから戻ってきた。
再び、パソコンの画面に向かっている。
でも、音楽を聴きながらだけど、ドアの向こうからなにか声? 音? がきこえてきた。
……声は低いし、あんま聴かない声。
すると、ドアが開く音がかすかに聞こえてきた。
私は即座に、後ろを振り返った。
その瞬間、私は目を疑った。
上も下も黒の服に身をまとった、孝文の姿があった。
……孝文は、私に気付き少し固まると、よく聞こえなかったけど、なにか喋っていた。
すると、龍夜の隣にたって、一緒にパソコンの画面をみていた。
……え? ちょっとまって、え。
「な、なに、え、ちょ、なんなん」
私は焦って、変な言葉を口にした。
えっと……落ち着いて整理すると。
さっきベランダに龍夜がいったのは、下にいる孝文に「こっちこい」っていってたから?
んで、玄関あけて、階段上って、私の部屋に……。
私の部屋に、孝文がいる!!
「……っ」
私は、勉強道具を片付けて、ウォークマンをはずし、電源を切った。
そして慌てて部屋のドアをあけ、1階へ駆け下りた。
「……やーばいって」
私は、ソファのうえにごろんっと寝転がり、置いてあるタオルみたいな掛け布団を被った。
やばいやばい、今絶対ドキドキしてる、顔赤いし。
……さっき、孝文なんていってたんだろ。
なんとなーく聞こえてたのは「おじゃましまーす」っていってたよーなきがする!!
それは私にですか? ん? でも龍夜にそんなこといわないよね?
いやっ……てか私、なにを考えてるんだろう。
時折聞こえてくる孝文の声。
すっかり低くなって……。
あー! なんかクラスの男子の声とかわんないじゃん。
中学1年生ってこんな大人やっけ?
いやぁ、でもまだ子供なとこあるかも。
でも、嬉しかったな。
きてくれて、私の部屋にきてくれて。
気持ちを知られても、どう思われても、やっぱ私は好きだ。
諦めるなんてできないよ……。
ねぇ、気付いてよ。
どうしたら、この想いに答えてくれるの?