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Re:    恋時計  +半実話+ ( No.325 )
日時: 2011/11/13 19:04
名前:   苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: S86U/ykR)







 第180話






 コンクール当日。私達の姿は街のとある会館の前にあった。
 朝早くから電車に乗り、ここまでやってきたのだ。
 私達の出番は昼からだが、ここでリハーサルとかがあるので、皆一緒の時間でなくてはならない。
 



 「入賞できるよう、がんばろうね」
 「おーっ!!」




 絵磨の言葉に、私たち5人は掛け声をあげた。
 途端、私の胸が大きく高鳴った。







 *優志目線*










 9月18日の土曜日。俺の姿は街のとある会館の前にあった。
 朝はちょっと遅かったが、電車に乗りここまでやってきたのだ。
 なんで、ここまで、しかも1人っきりできたかというと……。






 昨日、俺は愛可を誘った。






 「なあ明日のCloverのコンクール、一緒にいこうよぉ」
 「……あぁ」



 愛可は急に可愛い顔を、しゅんとさせた。




 「ごめん、明日ピアノと塾があって、いけないのぉ」
 「まぢかぁ……んま、ピアノと塾がんばって……」




 よし、次は怜緒だ。




 「なぁ怜緒、明日コンクール一緒にいこうぜ」
 「明日3連休だから家族旅行いくらしい」
 「ふーん……まぁ、楽しんできて」




 くっそお、家族旅行とはいえ、いいなぁ。
 次は戸川陽斗……陽ちゃんだ。




 「陽ちゃーん!! 一緒にコンクールいこうぜ!!」
 「ごめん、明日後輩のバレーの試合見に行くから」
 「おお……あ、俺後輩からなんもいわれてないや……」




 俺、後輩から慕われてなかったのか?
 よし、じゃあ最後は美里奈だな。





 「美里奈ー! 明日2人で一緒にこんく——」
 「あんたと2人で出かけて、カップルにみられるとやだから、却下」



 美里奈は眉なしの無表情な顔で、冷たく言い放った。
 が、がーん! な、なんとショックなことをいいはる!
 


 あとはもう、誘えるような人はいない。
 軽音部関連じゃないと、いったって、意味ないしな……。
 でも、コンクールはみにいきたいしなぁ……。
 というわけで、1人でやってきたのさ、ふふん。





 「……でもはやく来すぎたかなぁ?」




 あいつらの出番は、午後1時半からだ。
 今はまだ、午前10時。……3時間もなにをするか?
 んま、どっかで飯でもくっとくか……。




 というわけで、俺はこの街をぶらぶらすることに決めた。
 歩き出そうとしたそのとき……!





 会館の前に、制服を着た女子の集団が現れた!
 ……ぬ? 一瞬春椿かとおもったが、微妙に襟のとこが違う。
 あれは……えっと……そうだ! 私立の園が丘女学院の服だ!



 デュフフフフフフフ……真ん中の子かわいいなぁ。
 なんか、まゆゆに似てるきがするぜぇ……。
 ……と、俺は無意識にたれているよだれにきづいた。



 「はっ……、ま、愛可には負けるぜ……? デュフ」



 俺は呟きながら、急いで袖でよだれを拭いた。





 女子達は、しばらく会館の前にいて喋っていた。
 ……んまぁいいや、俺もどっかいこぉ。




 俺は、そのまま歩いて、ネット環境が整っているというカフェにいってみることにした。
 ここでパソコンでもして、時間潰すかぁ。