コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 小説って良いなぁ…… 第一話 二頁執筆中 ( No.24 )
- 日時: 2011/05/25 20:31
- 名前: 風(元:秋空 ◆jU80AwU6/. (ID: .cKA7lxF)
<小説って良いなァ…… 新入生入学 二頁目>
<霧崎純星視点>
『畜生……いてぇ……自業自得とは言えど体は正直なんですよ先生!』
畜生……容赦なく引きずり回しやがって……多少イケメンで女にモテっからって性格最悪なんだよ、この似非教師!
って言うか、何で俺は、こんな天上が逆さに見えるような落とされ方してんだ!? 畜生……周り見てるし抵抗する気も失せるぜ。
はぁ、しっかしやっぱり、この学校はスゲェよなぁ設備。 全室フルでエアコン掛かってるし、辺りを見回せば防犯設備とバリアフリー精神に溢れた物が一杯ありやがる! その上、電気の管理はPCで徹底的に行ってると着てやがる……
何より、スゲェのがこんだけの設備の有る高校で学費が馬鹿安いって所だけどな。
俺んちは、正直、貧乏だ。 この辺の普通と比べたら超が付く程のな? だから俺は、必死こいて近場……電車代が浮くからな?
それで安い場所を探し続けてここに、達した訳だが、その当時は、こんな敷地広くて設備がスゲェ高校だとは思って無かった。
どうせ、工事もろくにされてねぇ安っぽい雑魚高校だと思ってた訳だが……蓋を開けてみればこれだよ……
ん? 何で、俺そう言えばここに入れたんだっけ? 定員割れ? こんな所で定員割れとか有り得ねぇって……
だったら、何だ? 賄賂? アホか……金ねぇって言ったろ?
スポーツ推薦……残念ながら俺は、スポーツ推薦枠にしがみ付ける程、優秀なスポ根青年じゃねぇ。
だったら、何だ。 あぁ……実力だ。 中学二年のゴールデンウィークに、俺が、目をつけた高校は、どんな高校か知りたいって親に言って下見に行ったんだ。
その段階で俺は、ここに惚れ込んで猛勉強を始めた。 親に無理はさせれねぇから塾とかは行ってねぇ!
中学三年のギリギリでやっと、模試でB評価に達して……倍率二倍の関門を何とか、潜り抜けた。
いやぁ、熱かったね。 あの時は! 俺は、元々、覚えは悪いし勉強好きじゃねぇし忘れっぽいし、慣れもしないことやったからか、紅薔薇高校に入学した瞬間から燃え尽きてたっけか?
高校生活、始まった時、二学期の中間までだったな。 平均以内に居たのは……
二学期の期末で一気に落ちて、そっからは、テストの成績も下りまくりだ。
三学期の期末なんて、思い出したくもねぇ……そんな、俺が、最後のクラス訳のタメのテストで挽回した! あぁ、小説部部長の榛原先輩のお陰でな!
あの人、マジ容赦無かったなぁ……小説愛好部には、三組以下の屑は要らへん!って、鬼みたいな形相でさ……
「このアホを含めて全員揃ってる様だが、一応、義務なので出席を取る!
名前呼ばれたら、起立しろ」
俺も起立しないといけないのだろうか? はい!とか、言って阿呆みたいにここで起立しないといけないのだろうか?
唯でさえ、教室に入った瞬間から嘲笑されてピエロみたいなもんだって言うのに……悲しすぎるだろそれ?
そんな事を俺が嘆いている間にも、榛原の奴は、生徒の名前を読み上げていく。
「先ずは、一番……藍沢竜牙!」
生を呼ばれた藍沢って奴は、緩慢な動作でこんな事やる意味が有るのかという様子で立ち上がる。
そう言えば、教壇の一番近くな上に、俺が、髪引っ張られてくる所とか最も近い位置で見ていたくせにコイツ無反応だったな。
まぁ、見たことも無ぇ奴だしどうだって良いけどな? 二番、三番とドンドン点呼は進み四番の俺の番だ。 変な緊張が走る!
絶対、ここで立ったら笑われる! 俺は、入学式兼始業式でいきなり遅刻した馬鹿の烙印を既に押されている!
更に、何の拷問をしやがるんだ! このドS教師は!
「四番……後藤甚大!」
えっ? 俺は……飛ばしてくれたの?
優しさ? それとも……似非教師は兎に角、俺の名を呼ばず俺の座る筈である席の後ろに座っている男の名を呼ぶ。
ちなみに、そいつはスゲェでかくて恰幅が良くて、俺が言うのも何だが厳つい容貌だった。
何だか、頬の右の辺りに切り傷が有りやがる。 この成績優良者の集まりである紅薔薇高校にこんな、真の不良みてぇな奴が!?
って、問題はそんな所じゃねぇ! ことの真偽を先公に確認しねぇと!
「おい! 何で、俺の名前飛ばしてんだ!」
俺は、勇気を出して立ち上がり直接聞く。 あぁ、呼ばれなくても結局立つ俺って何なの?
「あぁ? てめぇみたいな屑は、三組には要らねぇってことだが、何か文句でもあるのか?」
瞬間、一時の沈黙……流石に、コイツの言う事が生徒に言う事とは掛け離れていて怪訝に思ったんだろう。 だが、直ぐにそれは、失笑へと変る。
恐らくは、俺は、本当にギリギリで三組に組み込まれた人間なんだろう。
そして、三組で遣り続けて行く資格の無い屑なんだろう……俺は、負のスパイラルに陥っていた。
そんな、悲しげな表情の俺に奴は容赦ない言葉を浴びせてきた。
「って言うかお前さ。 見っとも無いから、さっさと席に付け」
「あっ……あぁ」
何と言う無情な……俺は、アンタから発せられる重圧で身動きが取れなかったってのに!
この状況で、席に付くのだって相当惨めだろうに……俺は、声にならない声を上げる。
「ん? お前、失語症にでもなったのか?」
「アンタの暴君っぷりに唖然としてただけだあぁ!」
そんな、まともに言葉を発せ無い俺を心配、否、どちらかと言えば哀れむような瞳で榛原は見詰める。
そして、奴は、頓狂なことをほざいた。
俺は、溜らず講義するが、鋭い鷹の様な眼光に射抜かれて、途中で何も言えなくなり自分の席へと逃げ込んだ。 硝子球一つ飛び込んだ……落ちたら、次の一つは落とさせない! 一つ分の陽だまりを全力で、護るんだ……今の俺の心境は、こんな感じさ。
周りの連中は、流石に俺を憐れに思ったのか、特に、俺の席の近くの男子は慰めてくれる奴も居た。
だが、今の俺には届かないさ。 漫画みたいに目から水が滝の様に出ている気がする……
「次、春休みの宿題を提出して貰う。 一番、後の奴等……頼む。
あぁ、純星の奴は、既に俺が持ってるから良いぞ?」
放心状態の俺を他所に、淡々と糞教師は、自分に任された担任の仕事をこなして行く。
あぁ……醜態を晒した人間の末路は、本当に悲しい物だ————是が、青天の霹靂って奴か?
畜生。 これからが思いやられるぜ——————
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〜作者コメント〜
純星の奴、アホみたいに喋りやがって! 話が進まねぇじゃねぇか!!
純星「書き手はてめぇだろうがよ?」