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Re: 透明度五十パーセントの非日常。 ( No.11 )
日時: 2011/06/02 16:27
名前: 風琳 碧羅 ◆bimZ8KrNKc (ID: 2RWcUGdy)
参照: 恐怖恐怖だよ、この人らには。


三 最強の姉に逆らえない事実

「で、歩。なんであたしが嫌なのかしらね?」
「滅相も御座いません、御姉様。其処まで言うのなら兄上と共に何処かへ行って頂けないでしょうか。僕としてはとても迷惑なのです」
「今丁寧にあたしにどこかへ行けって言ったわよね。しかも、この馬鹿と一緒に」
「何で僕が馬鹿扱いされないといけないのかな、茜」

 結局授業の始まる八時半を回っても、解放してくれそうになく、今もう既に十時だ。俺無断欠席になってしまうじゃねえか。というかなったじゃねえか。どうしてくれんだ、馬鹿姉貴とついでに半魚人兄貴。
 あの後何故か兄貴も俺以上に拘束され、しかもなんか地味に足を踏まれている。絶対地味に痛い。攻撃が地味過ぎる。幾らなんでもやり過ぎだろうと思う物の、それを言うときっと俺も巻き込まれる。それだけは御免だな。
 丁寧に話すのも疲れたし、しかも麻縄が手首に喰い込んでいて痛い。脱出口を探そうにも、今壁と姉貴に挟まれるようにして俺は座らされており、しかも姉貴は俺の顎を掴んでいる。単純にこの状況は監禁以外の何物でもないんじゃないかと今更気付く。最悪だ。

「御姉様。そろそろ放して下さいませんか」
「じゃあ、あたしに二度と逆らわないことね」

 そんなこんなで姉に逆らっていはいけないと俺は教えられた。何だかもう最悪だ。

 ……一応これでも俺、皆勤狙ってたんだぜ?
 兄の事なんて知るか。俺は第一これ以上平和な日常を破壊されたくはないからな。さらばだ兄貴。