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Re: 透明度五十パーセントの非日常。 ( No.14 )
日時: 2011/06/09 19:14
名前: 風琳 碧羅 ◆bimZ8KrNKc (ID: 2RWcUGdy)
参照: http://twitter.com/Suiryoku_Hekira

ツイッター始めました。

六 迷惑だと分かってくれ、と思いつつ

 渡されたプリントの束を眺めながら、何故か姉の説教を聞かされていた。単純に、御園さんが綺麗だったから嫉妬しているらしい。俺にとっては迷惑極まりない。というか自分も十分綺麗だろうが。俺に説教した所で意味無い事ぐらい分かってくれよ、本当にな。

「歩はあたしの物なの。分かって頂戴」
「誰が分かるか」

 そう言い残して、自室へと戻る。プリントに「明日提出」と書かれた物が何枚かあったしな。さっさとそれを片付けて寝るに限る。
 後ろから「こら、歩っ!」という姉の叫び声が聞こえてきたが完全無視を決め込んで、部屋の扉に鍵を掛けた。

 そういえば、何故御園さんがわざわざ届けに来てくれたんだろうか。
 別に急な手紙があった訳でもなく、明日提出と書かれたプリントも、別に明日貰えばいいだけの話だろう。なのに、何故彼女はわざわざ渡しに来たんだ?
 明日、彼女に訊いてみるとするか。
 俺はそう一人で呟いて、渡されたプリントを全て埋めて行き、そしていつの間にか眠ってしまっていた。