コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 兄弟の絆。 ( No.3 )
- 日時: 2011/05/24 18:17
- 名前: 風琳 碧羅 ◆bimZ8KrNKc (ID: 2RWcUGdy)
二 『早起きは三文の損』
「ところで半魚人。俺の事を見知らぬ暇そうな変人と呼ぶのは止めろ」
「何故だぴょ? その通りじゃないかぴょ。だったら略してへんじ——」
「今お前『変人』って言おうとしたろ? そもそも俺にはきちんとした道明寺歩という名前があるんだ。というか、語尾の『ぴょ』も止めろ」
朝から言い争いとも言えない良く分からない口論だ。ていうか何で俺がこんな目にあってるんだ。誰か説明してくれよ。ていうか、何で俺は朝四時に起こされているんだ。学校は別に七時に起きても余裕で間に合うぞ。こんな早起きしても無意味だろうが。
「無意味じゃないぴょ! アユム! 釣りに行くんだぴょ!」
ちょっと待て。釣りって何でお前いきなりそんな事を言い出した馬鹿が。それと語尾気をつけろ。
「地球人は皆語尾に『ぴょ』ってつけるってお父さんが教えてくれたんだぴょ」
お前は騙されている。地球の何処を探しても——一人二人はいるかもしれんが——居ない筈だ、そんな変な語尾をつける奴は。
「異論は認めないぴょ! この国には『早起きは三文の損』と言ういいことわざがあるんだぴょ!」
それを言うなら『早起きは三文の得』だろ。早起きして損してたら誰も早起きなんかしなくなるだろうが。というか、そんな理由で釣りは可笑しいだろ。
「……なら、昨日の夜見つけたこの写真をネットでばらまくぴょ」
それを流されたなら俺は社会的な立場を綺麗さっぱり無くされる事になる。……この写真は俺の人に見られたくない写真No.1って良く分かったな。というか何でその写真を見つけられたんだ。……俺でさえ何処に隠してあるのか知らなかったと言うのに。そもそもお前、ネットとか使えるんだな。
「ぼくに不可能はないんだぴょ!」
……分かった、この写真をネットなんかで流されたら俺は終わりだ。快くお前に付き合ってやろうではないか。
「始めっからそう言っていればいいんだぴょ!」
所で、その写真を返してくれないかな? 後で燃やしておくからさ。
そう言ったら「馬鹿言うんじゃないぴょ!」と言って思いっきり殴られたぜ。
