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Re: __青空プラネタリウム ( No.30 )
日時: 2011/08/13 21:55
名前: 圭 (ID: Q8MrRCmf)

**青春8ページ目『君と指』**

遂に、夏祭りの日がやってきた。
その日は晴れていて、夜空を見上げると小さな星が幾つか見えた

「6時30分」

約束の30分前に到着。少し、頬が熱い

時計の秒針の音に、自分の心音が重なる。
今日は、張り切って浴衣を着てみた
ついでに髪もいろいろいじってみた
ついでに少し口紅なんかもしてみた、


なんだか、今日だけお姫様みたいに自分を着飾って
君がどんな反応をしてくれるのかちょっと期待。


浮かれた気分でいると、時間なんて短くおもえたりする

「7時」

約束の時間、君はまだ来ない。
少し不安な気持ちが、心の中を、渦巻く

それから3分ぐらいしたころ走ってくる音が聞こえた
一定のテンポで、
音がだんだん近づいてくる


「み、ずはらっさん!!」


待ち合わせ時間から3分遅れてきた彼は息を切らしながらごめんと言う。
「だ、だいじょうぶ。たった3分なんだから」

「3分でも遅刻は遅刻。ごめん、待たせちゃって」

なんて律儀な人なんだろうか、
きっと前世はキリスト様だと思う。

まぁ、それはいいとしてお祭りへ行くことにしよう

「じゃぁ、行こうか」

そういったのは彼で私の前へ差し出された彼の右手は、
どう対処していいのやら、
チラリと彼を見ると、彼は私のほうを不思議そうに見ている

あぁ、彼はキリスト様なのか
それとも、私の勇気を試す試練なのか


そっと、彼の手をとると少し力を入れて握り返してくれた彼の手は、指は
少しあったかくて、彼の体温が私に伝わって


私の心臓音は打ち上がった花火の音にまぎれて


どきんと


一回、大きく跳ねた。