コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: --切り取り線に沿って千切ろう-- ( No.15 )
- 日時: 2011/09/19 10:51
- 名前: 神楽 ◆7ZwAdm0uqc (ID: qlgcjWKG)
- 参照: うりゃほい←
第3話
ガサッ、パチン。
時々、紙が擦れ合う音の間に金属音が教室に響き渡る。時刻は6:30頃。空達が教室を出てからおよそ30分が経過した。相変わらず永山先生は腕をくんで座っている。俺の事をそこまで観察しなくてもいいじゃないか。視線を手元に戻す。
正直言ってだるい。ただ、こんな事先生の前で口に出したらどうなるのか分かったもんじゃない。しかし皆がいたときよりは作業のスピードが上がったとは思う。だがテンションは先程から下がっているが。
この先生も先生だよな。一番最初の教室での自己紹介ではびっくりさせられた。なんか、もう先生じゃないだろ!!って。趣味が今時の中学生と一緒だし、言動もなんか他の先生と違う。てか先生から変なオーr((
『初めまして。このクラスの担任になった永山恵美穂。24歳。独身。彼氏募集中でーすっと。あ、でも君たちには期待して無いから』
一部の男子がおわぁ??!っと歓声を上げたがすぐに馬路かよなどネガティブな発言をした。先生はそこそこ美人でけっこう背が高い。黒の長い髪を束ねないで下ろしている。本人曰く面倒くさいだとか。爪も煌びやかに光っており今時すぎる高校生の夏休み中の格好みたいだ。
そして、その先生は高感度upに繋がる(繋げているのだろうか??)発言をした。
『だるいんで、学年主任に言われない限り我がクラス1-eは1年間持ち物検査を行いません』
この発言には度肝を抜かれた。最初の発言でちょっと不信感を抱いていたがもうそんな物はない。
『ただし !! 他の教科で没収された物は返さないからな。あくまで、持ち物検査を行わないだけだからな。とゆう事で以上解散 !! 』
最後に一言告げると教室を出ていった。
そんな事お構い無しに喋り始めた生徒達は最後の一言を聞き逃した者が何人もいるだろう。変な誤解をうんだまま次の週があけてしまうのだ。そのせいで俺の、俺の——
つい先月起こった事を思い出し絢の目が涙目になっていた。
1年間かぁ……。それまでずっと返ってこないのか。
物思いにふけっていた頃気づけば時刻は最終下校時刻10分前になっていた。絢の視線に気づいたのか恵美穂も時計を見やる。そして椅子から立ち上がると絢に一言だけ告げた。
「あしたお前だけ朝6時に登校な」
ニコッと最後に笑うと手を下から上に振り帰るぞ。と促した。
机の上の作りかけを最後にダンボールに入れ絢は椅子から立ち上がり片手にバッグを持ち教室を後にする。
——……ちくしょうっ !! 何で俺だけ !! 部活の朝練より早いじゃないか !!