コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: --切り取り線に沿って千切ろう-- アンケ実施中協力求ム! ( No.31 )
- 日時: 2011/10/23 19:32
- 名前: 神楽 ◆7ZwAdm0uqc (ID: qlgcjWKG)
- 参照: うりゃほい←
第5話
その少年は片手にパンを食べながら携帯で天気予報をチェックしていた。いつも通りに起きていつものように準備を着々と進めている。だが、いつもと違う事がこの朝起きてしまったのだ。
少年がいつものように洗面所で顔を洗っていた時だ。ふいにインターホンが鳴ったのである。少年は新聞配達の人にしては早いな。と思いながら玄関の戸を開けた。そして小さな後悔をしてしまったのである。
「よぉ !! 岬おはよ。しばらくの間お前んちにいさ」
岬と呼ばれた少年は片手を挙げていた相手が言い終える前に戸を閉め、戸を挟みながら言葉をかけた。
「なんで絢がいるん ?! 朝早いし、おまえまだ寝てるはずやろ !?」
クセのある関西弁は吐きながら岬は恐る恐るもう一度戸を開けると先程の少年が苦笑しながら硬直していた。そしてその絢と呼ばれた少年はゆっくり口を開け何かを言おうとしていた。まるで言いたい言葉が見つからなかった時のように。しばらくそうしていると静かに一言だけ告げた。
「お前そんな酷い奴だったけ ?? 」
「はっ ?? ちゃうし。いいから入れや」
やりぃとでも言うように絢は俗に言うどや顔で岬の家の敷地を堂々たる態度でまたぐ。
そして岬は座るように絢を促し台所からお茶を取ってくると口を開いた。
「で、何でこんな時間に俺のうちにきたん ?? 」
すると絢は待ってましたとばかりに昨日の出来事、先生の愚痴を喋り始めた。その口は止まる事を知らないのか、ずっと絢は一人で喋っている。岬は辛抱強いのかずっと耳を傾けていた。
しばらくすると登校時間10分前になっていた。岬は着替えてくるといい部屋を出てしまい、暇になった絢は部屋を散策することにしてみた。とりあえず手前にあった引き出しを引いてみる。すると、中にはアルバムらしきものが入っていた。
——ん ?? これプリクラ ??
アルバムの間に挟まっていあプリクラを見てみる。それには茜と由愛と岬と空が写っていた。4人でなんて珍しいと思いながら下のプリクラに目を移す。由愛と空がツーショットで写ってる。まぁ普通だなと思いながら隣のプリクラに視線を移動させる。そこには照れながらも嬉しそうな茜と戸惑いを隠せない岬が二人で写っていた。
絢はそこで違和感を覚えた。胸にこう——チクッっとささるような。見てられなくなり元あった場所にプリクラを戻す。
——……栗原って岬の事が好きなのかな。
そう思ってみるといろいろ辻褄が合った。俺から無理やり岬のメアド聞いたり遊びに誘ってくれと頼まれたし。しかしそう考えてくると絢の気持ちが複雑になっていった。やるせないこの気持ち。どうしていいか分からず考えるのをやめることにした。
——変なの。むねやけかなんかかな。でもこんなじゃないし。初めてだなこうゆうの。