ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

　　　第8話


　　　　空side


　　咲はすべてを話してくれた。


　　咲の素性、咲の家族、咲の気持ち、咲のすべて


咲、ありがとう


　　今度は俺が語る番だろう


「俺がここにいるのは物心ついた時から、

　俺を拾ってくれた人が預けたんだと思う」



　どこにいるのかはわからないけど　その人に感謝してるよ


　　俺は今、とても幸せなんだ　その人のおかげで・・・。



「それから、ずっとここで？」


「ううん、一度だけ引き取ってくれた人がいたんだけど」





　　　　…少しだけ間があいた。



　　　　俺は少し戸惑った。


　　
　　　　俺は--------














『もし、この話をほかの誰かにでもしてみろ小僧…』
『今に痛い目見るぞ』
『そんな目にあいたいのか？』
『「いいえ」とも言わずとも逢わせてやるよ』





『あんな奴ら気にしなくていいのよ？もう二度と会うことはないんだか
　
　ら、ね？』

『優花姉…』





　　　　
　　　　もしかしたらこの話をすることで
　
　　　　咲を巻き込むかもしれない

　　　　咲を苦しめるかもしれない

　　　　…今、多くは語らないでおく

　　　　そうだね、咲のためだったら…







「大変だったね…」


「！」
　　　
　　　　嗚呼・・・

　　　　---初めて見た---　---君のそんな表情---


　---悲しくて--- ---心が狂いそうなほど---








　　　----切ない表情----




「あ、ごめんね。こんな…」




　
　　　　咲は少し泣いてた。その涙も初めて見た


　　　　どうしてそんなに泣いてるんだろう


　　　　すべてを話したわけじゃない


　　　　なのに、どうして君は泣いてる？


　　　　ああ、君は俺を悟ったのだろうか？


　　　　君は、ほんの少しでも俺を知ってくれたのだろうか？


　　　　知って初めての感情が…悲しいなんて…ね？

　


「俺こそごめん」



「ううん、いいよ。あたしも少し落ち着いたし」




　　そうか…。






「ねぇ、あたしたち…」




　　　
　　　　---いいお友達になりそうだね！----





　　　　そう言って咲は駆けて行った










「咲、好きだよ・・・」










　　　　　　
　　　　スイセンの芽が------






　　　--------- 出始めようとしていた