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　　第4話



　　あれから3週間、咲は真面目に花を育てるようになった。


　　スイセンの花を育てているときだけは真面目で


　　真剣な顔をしてた。


　　どうして、花を育てたいなんて言ったのかはわからないけど


　　かわいく思えた。花を好きになってくれたら…。








　　相変わらず、咲はいつも一人で遊んでる。


　　勉強の時間も常に一人席を選ぶ


　　


　　咲は一人が好きなだけかもしれない。


でも、一人が好きならあたしのところへなんか寄ってこないはずだし

　




「優花姉、遊んで？」



　　　あ、咲…。



「じゃあさ、あのお花のところへ行かない？」



　　　　咲に聞いてみようか








　　　ここは、あのスイセンを育てているところ



「なんであたしの花は咲かないの？せっかく育ててあげてんのに」



「そんな、すぐには大きくならないよ。咲だってそうでしょ」



　　　…あーあ、またすねた顔。


　　　
　　　自分の意見に反論されるとすぐこれ。



「…咲は、桃子や私以外とは遊びたくないの？」



　　　咲はフンッと鼻を鳴らしてこういった。



「だって、二人以外はクズだもん。あたしのことすぐ邪魔者扱いして」




　　　　邪魔者扱い？



「あたしがどんなさびしい思いしてきたか気にも留めないで…」



　　咲の輝く涙目の瞳が、誰かに似ているような気がした。




　　　　　　　　　　　　　　　続く