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８

なんでだろう。
なんでこんなこと聞いただけでこんな気持ちになるんだろう。

溢れだす、よく分からない感情が私の中でうずまいている。

なんで皆桐原君が好きなんだろう。

—————あれ・・・？
私も？


私いつからこんなに桐原君の事好きだったっけ？
なんで・・・

紗和だって莉子と仲いいから、莉子を応援してる。
その時、私の頭を横切った言葉は・・・


—————諦めろ？

どうやって？
こんなに一緒に笑って、もう好きになってしまった。

でも、私は言い聞かせた。必死に。

—————大丈夫。

私にはまだ諦められる。
身を引かなきゃ。

頭の中ではそう思ってるのに、好きが消えない。
心は動かない。

どうしよう。
莉子に嫌われたくない。でも、桐原君が好きになってしまった。
消せない思いは、頭の中を巡り続けた。