コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 好きになったら・・・ ( No.113 )
- 日時: 2011/11/09 15:57
- 名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)
- 参照: http://番外編も書きたい。
9
「佳子ートイレ来てー」
「うん、いーよっ」
美織に呼ばれて私はトイレに向かった。
「どうしたの?」
「実は・・・」
私はこの言葉を聞いちゃいけなかった。
聞いたら、つらい思いをする。
そんなこと知らずに、私は普通に美織に耳を傾けた。
「アタシ、聞いちゃったんだ・・・もしかすると、未希ちゃん、告白するかも」
「・・・・・・・え?」
力なしに声を出した。
告白・・・・?
何、それ・・・?
「相野君に、「呼び出してて」って伝言するとこ見ちゃって・・・もし、相野君がそれを未希ちゃんに伝えたら・・・」
声が出なかった。
告白じゃ無かったとしても、2人きりになる。
そんなの・・・
「だからアタシ、見張っとくよ」
「そんな・・・わざわざそこまで・・・」
ギイイイ・・・
「美織、大丈夫だよ」
紗和が女子トイレに入ってくる。
「・・・大丈夫じゃないでしょ・・?このままだと佳子・・・ほんとに・・・!」
「大丈夫、私と桐原君は生徒会だから、「生徒会がある」って言って引きとめる。ね?」
「そっか・・・」
「一応、生徒会の先輩に相談しておく。女の先輩だし、部が一緒で仲いいから良いって言うよ」
「ありがと・・・ごめん、紗和・・でも私、そんなこと出来ない」
「何で・・?」
「人の告白を止めるなんて、事したら・・・本当には・・・」
「馬鹿!何言ってんの!?未希ちゃんの幸せを願ってるのといっしょじゃん!そんなの!」
「そうだけど・・・そんな裏を使って掴んだ幸せなんて、いらない」
「・・・・・分かった。ごめん・・・無理なこと言って」
「違うよ…」
「だったらさ、アタシが本人に聞くから。呼び出されたか」
それなら・・・いいかも。
「分かった・・・ホントありがと、2人とも」
「良いよ!だって佳子の恋絶対叶えて欲しいもん・・・未希ちゃんに負けないでほしい」
ゴメンね、ありがとう皆。
私、ズルイ子になっちゃったよ・・?
幸せをつかむのって・・・難しいね。
このとき、私はどんな表情に見えたんだろう。
怒ってたのか、泣いてたのか。
私にも分かんないけど------。
これだけは分かる。
笑ってなんか無かった、と。