コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 好きになったら・・・ ( No.134 )
日時: 2011/11/17 18:41
名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)
参照: http://急展開わおー



その日は普通に話せた。

いつもと同じくらいの回数で。
いつもと同じ会話を。

だから、私はそれが明日も続くと思ってた。
でも・・・

時間はこんなにも人を変えてしまうの?

翌日。

自転車小屋で見事に遭遇した私達は、お互いに避けてる感じだった。
「おはよう」
そう言うか迷ったけど、言えなかった。
無視されるわけじゃないのに。

でも何故だか、「おはよう」を言うのが怖かった。

昼休み・・・

「ねえ佳子、あれ見て」
紗和が突然言った。
何だろう、と思い紗和の視線の先を見ると、桐原君、未希ちゃん、クラスの男子朝霧が3人で紙を回している姿が目に入った。

「奪ってくる」
紗和が飛び出して、私が止めようとしたころには遅かった。
紗和はあっさり朝霧からその紙を奪うと、私の方へ戻ってきた。

「・・・なにこれ」
紗和は顔が明らかにキレていた。
「桐原あ!」
桐原君は吃驚している。
「あんたさ、告られたんだろ!?もっとデリカシーっつーのが無いわけ!?」

周りには聞こえないように言う紗和。
驚く桐原君。
気付かない未希ちゃん。
ヤバいと言わんばかりの顔をする朝霧。

そして、今どんな顔をしてるのか分からない私。

そんな状況がしばらく続いた。

そして、その紙を私に渡してきた。
「読みな」
「うん・・・」

そこには、楽しそうな3人の会話が書かれていた。
「佳子が持ってて」
「分かった・・・」

未希ちゃんは気付かない。
クラスには人がたくさんいるんだから。

放課後。
桐原君に「あの紙」を渡すことにした。
もうこんなの見たくない。

「桐原君、これ・・・・」
「・・・ああ、ありがと」
受け取ろうとしたその手を払い、紗和は紙を奪って、ビリビリ破いた。
「未希ちゃん、紙破いたから」
「・・・え、何で?」
「なんか・・・反射的に?」
「・・・そう」

私は、気付けば目頭が熱くなり、涙が出そうだった。
ねえ、もう分かっちゃったよ。

桐原君って、
未希ちゃんが好きなんでしょ?