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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 好きになったら・・・ ( No.20 )
- 日時: 2011/07/30 08:50
- 名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)
6
部活も終わり、午後から、莉子、紗和、友達の美織ちゃんと遊ぶことにした。
「莉子、桐原君と付き合ってるんだよねーっ」
紗和の言葉に、私はただ勝手に話を盛ってるだけだと思った。
だから、何も触れず、笑っていた。
やめたい。
桐原君をやめたい。
そして、莉子を素直に応援したい。
そう思ってるはずだった。
帰り道、真剣な顔で紗和が言った。
「今、莉子が居ないから言えるけど、本当に付き合ってるんだよ、2人」
それは真剣そのものだった。
でも、不思議と私は何も思わず、「本当なんだ」とだけ思った。
自分でも不思議だった。
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次の日、私と美織ちゃんは部活で莉子に聞いてみることにした。
「莉子、彼氏いたんだねーっ」
「・・・・え?」
莉子ちゃんが不思議そうな顔でこっちを見る。
もしかして、まずい事聞いた?
「2人とも、知らなかったの?」
莉子が言ったことは、すごく意外なことだった。
「紗和と相野君も付き合ってるんだよ?この前、Wデートして、その日に2人で告白したの」
そうなんだ、としか思わなかった。
付き合ってるんだ?
初めて知った事実に、私は驚くだけ。
傷なんて付かない。
部活が終わった。
「じゃあ、また午後ねーっ」
・・・私って、桐原君をやめられたのかな・・・?
だとしたら、どんなにいいだろう。
自分でも分からない感情に、初めて味わう気持ちが込み上げてきた。
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