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Re: 好きになったら・・・ ( No.3 )
日時: 2012/05/07 18:50
名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)



・・・ん?

意識が戻り、目を開く。
ここ・・・何処だっけ。
見たことあるんだよなあ・・・

「・・・あ、思い出した」
一人つぶやく。

そうだ、保健室だ。保健室のベッド。

そういえば私・・・貧血起こしたんだっけ。
ここ・・・誰も居ないの?

「あ、春瀬さん、起きた?」
保健室の先生の優しい声がする。

「貧血起こしたのよ?偶然通りかかった桐原くんが運んでくれたの」

桐原?
誰だ、そいつ。

てか、通りかかるってことは近くの人?

いつも一人で学校に行ってる所為で分からない近所。

「あ・・の、桐原君って何年ですか」
なんとなく聞いてみた。

「桐原君?あなたと同じ1年じゃない」
・・・・はい?

ますます誰だ、と思えてくる。
違う小学校の人か。

「桐原君、小さくて細いのに、無理して貴方を運んできてくれたの」
・・・おい。
それは私が重いと言ってるのか?

てか小さいのかよ。

「あ、先生、有難うございました、教室行きます」
「場所、分かる?」

この人さっきから微妙に失礼だな、おい。

「・・・多分分かると思います」
「そう、気を付けてね。」

教室に行くのに何に気を付けろというんだ。

と思いながら廊下をのっそり歩いた。
・・・所為でこうなった。

ドンッ。
痛・・・誰だおい?

「痛・・・ってあ、君は貧血の・・・春瀬さん!」
少年の声は澄んでいて聞きやすかった。

うそおおおおおおおおおおお!?
超カッコいいぃ!

何だこのイケメンは!
・・・ってあれ?
貧血の?春瀬さん?

・・・って事はこの人が桐原くん!?

「あ、あの、もしかして桐原君ですか?」
「はい、桐原 秀也です」

間違いない!
桐原君だ!

「あ、朝は有難うございました!」
「貧血だったんですよね、倒れてるの見かけて」

少年は苦笑いをした。
カッコいいなあ。

「秀也ー、お前いちゃついてないで仕事しろー」
男の人が桐原君を呼び掛けた。

「あ、すいません、呼んでるみたいなんで、行きますね
また会ったらゆっくり話しましょう」

そう言って少年はにこっと可愛い笑顔を見せ、去って行った。