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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 好きになったら・・・ ( No.34 )
- 日時: 2011/09/04 12:09
- 名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)
4
「私、別れようと思うんだ」
突然の紗和の言葉に、その場に居た全員が唖然とした。
「何言ってんの!?ものすごくいい感じじゃん2人!」
「てか付き合ってたの!?」
「てか、それ皆の前で言っちゃっていいの?」
皆お構いなしに反対する。
もちろん、私もだった。
「なんか、もう嫌でさ。それに、もう別れるから別に言ってもいいじゃん?」
諦めたように紗和は話を続ける。
私は、紗和の気持ちが微妙に分かる。
私には今付き合ってる人が居る。
でも今は好きじゃないし、だからといって別れようというタイミングもつかめないまま、桐原君を好きでいる。
こんな中途半端な自分が、大嫌い。
でも、向こうも私の事好きじゃない。
未希ちゃんが好きなんだ。
で、結局未希ちゃんって知って、なぜか未希ちゃんではなく彼氏の方にイライラした私は、そのまま2年になってしまった。
だから、紗和の「嫌になった」という気持ちは、よく分かる。
だから私は、別れることに反対はしなかった。
でも、この行動が、あとで私の後悔に繋がるなんて、考えてもいなかった。
授業が終わり、教室に戻っていた時、
「ちょっとー!佳子ぉ、聞いてよ!」
莉子が怒った表情で私に攻め込んでくる。
「どうしたの?」
「紗和が、桐原君のこと好きって言ったんだよ!」
-------------------え?
莉子の発言が頭に響きすぎて、理解が難しかった。
「だー、かー、ら、冗談だって言ってるじゃん!」
紗和が呆れ気味で言う。
「冗談でもすごく傷ついたんだからー!」
「ごめんってー」
莉子って、ほんとに桐原君が好きなんだなぁ。
莉子の言う言葉の一つ一つから、感じ取られる思いが出てくる。
空しい思いが心の中で、溢れだした。
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