PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 好きになったら・・・ ( No.52 )
- 日時: 2011/09/23 18:36
- 名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)
第4章 複雑すぎて
1
「佳子って桐原君の事好きでしょ」
急に紗和にそう言われて、私はどきっとした。
「何で?」
「冗談だよ〜(笑)」
驚愕した。
ただただ驚愕した。
まさか、気付かれてたらどうしよう、と思った。
紗和に気付かれたら、私どうなるだろう。
「何だー!言っとくけど私、今好きな人居ないから〜」
「またまた、そんな事ー!彼氏じゃないの?」
そう言われた瞬間、硬直した。
「ちょっと、やめてよ紗和」
「なにが?」
「そういう話をこじらせるような事、やめてって言ってるの」
「ごーめーん」
はあ、とため息をついて、自分の席に座る。
最近、嫌な事ばっか言われる。
思い出すときりがないほど。
「良かったなー、春瀬」
「迷惑だと思ってんじゃねえ?」
「彼氏じゃないの?」
「隣の席だから話してるだけで」
全部が全部、私に苛立ちを与える言葉。
今までは、それでも平気だった。
君の笑顔が、隣で見られたから。
でも、今はもう限界。
あと、6週間。
桐原君の隣だったら、6週間なんてあっという間だったのに。
これは、面倒臭そう。
そんな私に、神様は味方してくれたのか。
来週の月曜日に、家庭科がある事を知った。
これは話せるチャンス・・・!?
思うたびに、自分を罵りたくなる。
私は、大好きな友達の彼氏を好きになっている。
これで、いいの?
だからって、何を変えろというの?
選択肢は一つしかない。
「君を好きなままでいる」。
PR