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Re: 好きになったら・・・ ( No.70 )
日時: 2011/10/15 07:21
名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)



あれから10日程たった。

10日間で色々あった。
クマが無くなったり、紗和が他の子と付き合ったり、と。
でも一番驚くのは、桐原君と莉子が別れた事だった。
9日前。

「私、別れるね」
莉子はそう言った。
「何で…?」
「何か、好きじゃ無くなった。・・・付き合ってから、話さなくなっちゃって」
「・・・・そ、っか」
「だから、別れるんだ」
それっきり会話は終わった。

あの事から10日経って、私にこんな事が起こるなんて。
知る由すらなかった。

「私、この前告白したら、OK貰っちゃったー!」
紗和は嬉しそうに言う。
「莉子と佳子と美織は好きな人居ないの?」
「え」
3人声をそろえて言う。
「実は私、・・・」
莉子が話し始めた。
それから莉子が話し始めた事。
1年の時の元彼が気になってると言う事。
その事実に、全員が二ヤけた。

「元サヤに戻っちゃえよーっ」
美織が言うと、莉子は顔を赤くした。
「まだ好きではないし!気になってるだけだから!」
焦って莉子は言う。

「じゃあ、佳子は?好きな人居ないの・・・?」
そう言われた瞬間、なんだか不思議な気分になった。
「桐原君」ってするする言えそうな気がして。
今、桐原君を好きなのは、この中で私だけ。
だったらいっそ・・・


「桐原君の事、気になってて」
私が口を開いた。
絶交?・・とかしないよね。
すきでもいいよね。
沈黙が流れる。
3秒ぐらいだったけど、私には1分ぐらいに感じた。


「やっぱりねーっ!」
紗和が笑って言う。
えっと、何かな、これは。
「なんか好きそうだもん」
え、私って周りにばれてる?

「あいつ、最近モテ期終わったなーって思ったけど、ここにまだ居たかー」
「み、未希ちゃんもじゃん」
「あれはわざとらしすぎてイライラする」
「てか、佳子絶対未希ちゃんに勝つんだよ!」
「アタシらが応援するから!」

涙が出そうだった。
最近みんなのこと疑ってばっかだったのに。
こんなに人の事信用しない私に、皆優しくしてくれて。
私、言って良かったな・・・。

この日は、人生で一番良い日になりました。