コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re: 好きになったら・・・ ( No.76 )
日時: 2011/10/20 19:09
名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)



「生徒会、ですか?」
「うん、手伝ってもらおうと思って」
「はあ、良いですけど」
「春瀬さんって書道習ってるよね?」
「はい、週1で」
「じゃあ他に書道やってる人で暇そうな人呼んできて?」
「分かりました」

今私と会話していたのは、生徒会を担当する先生。
書道って・・・
確か桐原君もやってたような。
あと、莉子と相野君も呼んじゃおっかな。

*  *  *

「おー、こんなに来るとは思わなかったよー」
先生は口元だけを笑わせて言う。
そういう顔なのか性格なのか。
「あ、それで今日はね、今度の文化祭の、めくるやつを作ってほしいの」
「めくるやつ、って?」
「今から何何をしますよーって書いてあるやつのことでね?」
「ああー、去年は3年生の先輩が描きましたねー」
「そうそう、曽我さんなんだけど」
そう言いながら、先生は去年のめくるやつ(?)を見せてくれた。
「うっまー!」
「2年がこんなの、書けませんよ!」
「まあ、頑張ってー」
先生は大きな模造紙を配り始めた。

実は。。
書道は未希ちゃんもやってるんだけど、誘わなかった。
まあ元々、文化祭の劇の背景係で忙しかったんだけど。
暇だったとしても、未希ちゃんが居たら私はきっと----。
そこまで考えてやめた。
いや、考えるのが怖かっただけなのかもしれない。

「佳子、未希ちゃんに勝つなら「桐原君」じゃなくて「秀也くん」って言えばいいのに」
莉子がそっと耳打ちする。
「恥ずかしいし!そんなの呼んでるのクラスに3人もいないじゃん!」
あ、女子の中でね。
ちなみにその3人には未希ちゃんもいるんだけど。
聞くたびに妬いてしまう。
私って嫉妬深いかな。


「俺、閉会式って書こーっと」
「じゃあ私は開会式!」
次々と皆が決めて行く。
「わ、私日本語弁論って書く!」

春瀬佳子。
この生徒会の仕事で、私は少しでも君に近づけるでしょうか?