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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 好きになったら・・・ ( No.83 )
- 日時: 2011/10/29 12:47
- 名前: いちご ◆cBsnu.Uy4o (ID: 0vH/svqy)
第5章 疑問
1
「嬉しそうだね」
「未希ちゃ・・・」
「ん」の字も出ないほどだった。
私の顔は強張っていると、すぐに分かった。
「なんかいい事あったの?」
「え、別なにも…」
「そっか」
にこっと笑って、去っていく未希ちゃんの背中は、自信に満ちあふれていた。
数日後。
文化祭も終わり、先生はにっこりしながら
「席替えをしまーす」
なんて。
桐原君と隣なんて・・・駄目なんだろうな。
神様は未希ちゃんに手を差し伸べてる。
私はいつもそう。
両思いだなんて、なった事ないし。
気を使う人ばっか好きになってしまう。
だから、振られた事は無い。
かといって、告白したことも1度しかない。
私はダメな人だ。
せめて祈ろうと、願いを込めながらくじを引いたけど。
「席動かしてー」
ドタドタと音を鳴らして、みんな机を動かし始める。
「かーこっ」
後ろから声がする。
「紗和!」
私の斜め後ろは紗和だった。
ラッキー!
ふと周りを見回した。
桐原君とは大分離れた。
それだけで悲しかったのに・・・
私の目には最悪な光景が飛び込んできた。
嘘でしょ・・・・・・?
桐原君の隣・・・
それは未希ちゃんだった。
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