ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

３５話　たすけてんとう虫(某ＣМのパクリではございません。)

未名嘉翔太。　いま、大変気まずいです。　

藍先輩や倭刀先輩もいなくて、練習場所の２−４には俺と…
オカルト先輩でご存知の桐谷先輩。

だれかたすけてんとう虫。(ちなみになぜてんとう虫だからというと、近くにあったほかの先輩の筆箱にてんとう虫のストラップがついているから。)


ぱぱぱぱーぱぱーぱぱーぱぱぱぱ−
今は、仕方ないので１年生デビューソロリサイタルの曲でやる「ハイ・ホー」の個人練をすることにした。
選曲理由は適当すぎるので聞かないでください。

「未名嘉君。」
「はい。」
また、神の神話か新世界の熱い理論を語られるかと思いきや桐谷先輩の口から出たものは意外だった。


「そこの所タンキングがちょっとずれてるよ。私お手本するから聞いてて。」
そういうと、ブレがない綺麗なタンキングの音が聞こえた。

珍しくオカルト口調でないことと先輩のレベルの高さに驚いた。

桐谷先輩、オカルトじゃなければないいのに…

先輩の音を意識してやろうと思ったが…

パパパパーカスぱぱーカスカスカスパパパ−
「未名嘉君意識しすぎちゃだめだよ〜。　意識しつつ自分のスタイルを保たなきゃ。せっかくのいいアンブシェアが台無しになってるよ〜」

笑いながら的確なアトバイスをくれる先輩。
本当、先輩。　多重人格ですか！？それとも魔法ですか！？

せっかくなので先輩の言うとうりにタンキングをしてみた。

パパパパーパパーパパーパパパパー　

「……！！！！」
かなりうまくできた。　これは奇跡！？　先輩。ありがとうございます。
「いいじゃんいいじゃん！！その感じを忘れないでやってね！！」
「はい。」

先輩、意外といい先輩だな。　

すると、窓辺にてんとう虫がいるのを発見した。どうやら近くにいた先輩も気付いたようだ。
すると、いきなり甲高い声に変わり、いつもの口調にもどってしまった。

「てんとうむし！！お前は空を飛ぶのか！？私は新世界の神だ！！　神によろしく伝えておけ。」

前言撤回させてください。　さっきまでのいい先輩をかえせ。てんとう虫め。


「未名嘉君。　タンキングがうまくできた記に新世界の理論について語りましょう！！！！」


本当。たすけてんとう虫。