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１話　〜入れるぞ！新入部員！！　燃える部員と哀れな副部長。

「新入部員どんぐらい入ると思う？彩愛？」
「大丈夫だよ、舞那。そんな不安そうにしなくても人は来るって。」
「そうだよ、我ら紅葉丘中吹奏楽部にも新入部員は来るよ！」
「……正樹。お前いつでも余裕そうだな。」


仮入部の前日。　音楽室の片隅で幹部たちが集まり明日の演奏の最終確認中。

「まあな。こんないい天気の日に暗い話題を出したらダメだよ。」
「１曲目ってヘビーローテーションだよね？」
さわやか男ウザ男)を華麗に無視するコンミスことコンサートミストレスの佐倉美恵。
「うん。次は『宇宙船艦ヤマト』で、最後に『ウィーアー』だよね？部長。」
同じく華麗に無視するフルートパートリーダ兼木管楽器パートリーダー長の小田舞那。
「ええ。」
「おい奈子。副顧問から例のプリント持ってきたか？」
「部長、メッセージカード２年生やっと全部集まりました。」
「ごくろうさん。」
おまけに妹の奈子にまで無視される。　
可愛そうっていうより見ていられない……



「よし、明日は仮入部初日！気合い入れていこう！」
「はい！！」


部長のしめで放課後の幹部の会議は終わった。
あんなにやられた副部長も、今は期待と希望に満ち溢れている。



やっぱりこいつはバカさわやか男だ。