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Re: 我ら 踊る吹奏楽! 紅葉丘中学校吹部物語 オリキャラ募集中 ( No.59 )
日時: 2011/08/06 20:28
名前: 果奈 (ID: 655/38A9)

10話 波乱のETC ベースパートはありません。 

「ったく… どういうことよ、1年希望調査最下位? 全くどいつもこいつもクラとかペットとかサックスとかフルートとか ちっちゃすぎて逆に目立たないっちゅーの。」
みなさん、こんにちは。 しょっぱなからダンベルを持ちながら愚痴ってる人がわたし。 つまり、紅葉中でチューバを吹いている久川真紀です。
「そうですよねっ! チューバは大きいから目立ちますよね!」
私に賛成してくれるのは女っぽくて有名の後輩のはるちゃんこと木内遥君。


ちなみに、なぜダンベルを持ちながらかというと、パートリーダーの「サイちゃん」こと我らがパートリーダー西藤由海である。

「私たちETCパートは重い楽器を持って踊ることに耐えられる体力を付けなくてはならない!」
と、ずいぶん前に始まった体力運動。 まず、腹筋を50〜60回してそのあとダンベル運動1分。 …。限りなくめんどくさい…

私の心を察知したようにがはるちゃんが先輩につっかかっていた。
「先輩、こんなことする暇あったら早く練習しません?」
「こんなことぉ!? じゃあ、あなたはチューバを持ってあの振りつけ完璧にできるわけ!?」

ここ、紅葉丘中学校の吹奏楽部の特徴は吹きながら踊ること。 たとえばステップ取りながらペットを吹いたり、体を左右に揺らしながらフルートを吹いたり、途中で拍手したり…  ここのの地域には小学生のブラスバンドクラブがあってそこから来る人も多く(実際わたし、真紀もその1人。)、割と踊れちゃったりする。 
チューバは踊りながらステップ、ステップ。ひたすらステップ。 吹きながら踊ってしかも笑顔で吹かなきゃいけない。

「うっ…でも、こんな時間のむだじゃないですか!」

「さいちゃん、遙君。 もうそろそろ練習したほうが…?」

「それも、そうね。 真紀は筋トレ終わったの?」
「うん。」
「そうですね! 真紀先輩!!」
「サイちゃん、そろそろ希望の子むかえに行ったら?」

「あっ! じゃ、練習しててよ。」



ガラッ
「失礼します。1年の高橋飛鳥です。 ベース希望でここに来ました。」
「……あぁ、弦バス希望ね。」
「え、弦バス?……って何ですか!?」

「……ベース希望でしょ。 だったら弦バスに入んないと弾けないけど…」


「えェェェェェェェェェェェェェェ嘘ぉぉぉぉぉぉぉぉ」

「まあまあ、弦バスも楽しいよ? そう、一人だから目立つし、コンクールに出れる確率超高いし。」

どうやらこの子は¨ベース¨というパートがあると思ったみたい。 

…ないよ(汗)