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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ( See You ) ( No.14 )
- 日時: 2011/08/11 11:47
- 名前: さく ◆z8XkX1aJMs (ID: xzitYG6X)
綾瀬さんと水族館に行くことになった。
「作治、私は行きたい場所がある」
いつものように夕方電車の中でそういわれた。綾瀬さんが行きたいところだなんて珍しいなあと思いながらも「どこ?」と聞くと、綾瀬さんは重たそうなメッセンジャーバッグからごそごそと何かを探した。
「これ」
と言って綾瀬さんは少しだけ折れ曲がったパンフレットを僕に見せた。
シーパラダイスと青色で書かれてあったそれは、水族館のパンフレットだった。
「水族館?」
と僕が尋ねると綾瀬さんは笑みを浮かべながら「そうだ」と言った。
あー綾瀬さんの笑顔かわいいなあと思ってると綾瀬さんが「作治?」と聞いた。
「いいよ、水族館。せっかくだしね」
と僕が言うと綾瀬さんはまたまたかわいい笑顔を見せて「うむ」と言った。
綾瀬さんの私服を僕は一回も見たことがない。
どんな服なんだろう、と思いながら待ち合わせの時間15分前に待ち合わせ場所に行くと、水玉のワンピースにショートヘヤーで少しだけ巻いた髪の毛でスラリとした女の子が時計を気にしながらたっていた。
一回目ではわからなかったけどよく見ると綾瀬さんだ。
「綾瀬さん?」
と僕が言うと、綾瀬さんは顔を真っ赤にして「うわあ、作治じゃないか!」とあわてて言った。
「かわいいね。綾瀬さんってそういう私服なんだ。かわいい」
とかわいいを二回言ってしまうくらいにかわいかった。
「これは、姉の趣味であって!」
「お姉さんいるんだー」
「あれ? 言わなかったか? 3歳離れた音大生の姉がいると」
綾瀬さんは巻いた髪の毛を気にしながら言った。
「とりあえず、行くぞ」
なれないヒールを履いているせいか少しよろついている。
僕は綾瀬さんの手をとり「今日すっごくかわいい」と言うと綾瀬さんは難しそうな顔をして「褒めるなら姉を褒めろ」と言った。
( 僕の綾瀬さん )
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