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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 憂鬱スター ! ( No.40 )
- 日時: 2011/08/21 15:13
- 名前: さく ◆z8XkX1aJMs (ID: opLc/10u)
もっと上手な嘘をついて、私をだましてよ。
彼氏がほかの女の子と歩いていた。
もともと私はそんな歩いているくらいじゃ怒らないし、ちゃんと言ってくれれば誤解もしない。
でも、歩いているだけならよかった、何で手をつないでいるの?
「……え?」
自分の口から漏れた不思議な声。何で、何で?
気持ちの中がぐるぐるして息ができない。ふうと一度はいてしまえば楽なのに、うまく呼吸ができない
一回瞳を閉じて、開いたときにその女の子がいなければいいのに。でも目を閉じて開いてもその手をつないでいる女の子は居なくなっていなかった。
ばれなきゃ大丈夫って思ったのかな——。
「……嫌い、になったのかな」
私は信じていた。あなたを全部、好きだと言った思い、愛していると言った気持ち。全部を信じたかった。
「……好きだったよ。私」
聞こえない声で私は彼を見ながら言った。彼は私には気づかない、隣に居る愛らしい女の子しか彼の目には入っていないのだろう。
涙が出てきた。
前が見えない。
透明の涙は視界を濁していく、もう見えない、見たくない。
「別れよう。見ちゃった。かわいい子だね」
最大の皮肉を込めたメールを送った。
返信は早かった。私はどこかでごめんと言って、私を引き止めてくれることを信じていたのかもしれない。
でもね、夢物語は今日で終わりなの。
( リアル )
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