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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: 憂鬱スター ! ( No.45 )
- 日時: 2011/08/27 14:39
- 名前: さく ◆z8XkX1aJMs (ID: tar6yAGP)
本当に触れるか触れないかわからないぐらいに軽く触れた。
私はまるで目を一生開けないかのように強く瞑り、彼は私の頬にそっと手をあてちゅ、とした音もせずただ触れただけだった。
ほんのりと香る彼の香りが鼻をくすぐる。
「……恥ずかしい」
と彼が言った。暗くて顔はよく見えないけど彼の顔は真っ赤だろう。
私はそっと彼の頬に手をあてると、彼の頬は熱かった。
微熱があるのかと思うほど熱く、彼の顔は真っ赤だという方程式もできた。
彼と付き合って1ヶ月10日。
キスしていい? と彼が不安げに聞いた。ああ、キスするときって聞くんだなと思いながらも私はうんとうなずいた。
断る理由なんて見当たらなかった、でもキスって何でするんだろうと不思議には思ったけど。
「……なんでキスするの?」
と私が聞くと彼は少しだけ困った顔をしたがいつもどおりの顔になり笑った。
「好きだから、だけど……。誓いのキスみたいな……?」
「何の誓い?」
「これからも一緒に歩もうって言う誓い」
彼がそういうことを言う人だなんて知らなかった。
ああ、この人は私とずっと一緒に居たいんだ。そんなやさしさが私の気持ちを上手に暖めてくれた。
「……していいよー」
冗談めかしく言うと彼は「うん」と言って、唇に触れるか触れないかわからないキスをした。
「今度は教会だねー」
そういうと彼は「そうだね」と笑って私の手を握った。
( ふぁーすときす )
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