PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: ( See You ) ( No.9 )
- 日時: 2011/08/09 09:19
- 名前: さく ◆z8XkX1aJMs (ID: xzitYG6X)
新着メール:1件
きっとこんな機械的な文字に心躍らせる私は自惚れているのでしょう。
メールを送ってきた人はすぐにわかる、義人君だ。
高校は県外進学をしたために会うことはないけど、金曜日の9時ぴったりにメールを送ってくる。
きっと私は義人君に恋をしているのだろう、わかりきった話だ。
急いでボタンを押し、メール画面を開く。そこには、
明日急なんだけどそっちに帰る、明日会えない?
絵文字なんて一切なし、でもそんなモノクロな文字が愛しく見えてしまうもんだ。
きっとそっけない彼が必死に打った、明日会えない? ああ、胸がはねるように心を打つ。
うん、会いたい。
私はそう打ち、送信。ぱっとメール画面は消え、送信されましたという文字が浮かび上がる。
義人君に会うのはいつぶりだろうか、最後に会ったのが4月の義人君が出発する前日で、今は8月だから4ヶ月ぶりかあ。
くるくるとカレンダーに赤く丸を書く、明日。
「……義人君」
つぶやいても今までは届かなかった、きっとそれは距離のせいだけど、明日は会える。
きっと、義人君はあの春の日と変わらない笑みを見せてくれるはずだ。
ブブブブと携帯のバイブがなる、待ち合わせの話かな?
そんな期待を胸に携帯を開いた。
( 遠距離メール )
PR