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Re: *叶恋華*Ⅱ β実話β ( No.143 )
日時: 2011/09/25 21:15
名前: 絵磨 ◆VRtMSlYWsU (ID: G3bbAK5P)
参照: 好 き だ !!

+番外編+ 『平安撲滅企画⑧』


森野康祐×三上望
ターゲット:藤山美里奈
テーマ:『眉毛』


「テーマ眉毛て、何これぇ!!」

美里奈が森野と望の前に、顔を近づけてそう叫んだ。
森野と望は一歩下がり、ポケットからカミソリを出す。


「な、何よそれ! ポケットにそんな物騒なもの……」
「おかめドアップするな」
「おかめドアップって何よ!! まじさげぽよー。はげぽよとか論外。りーむー。まじひーはー」


美里奈は得体のしれない言葉を、次々と早口で喋った。
望は目が点になる。
森野は負けじと、カミソリを強く握り美里奈に向けた。


「オダリャアバリャウギョゴッスフェイフェイフェイッ!! モルスァ」
「ちょ、危っ」


森野は白目を向き、がむしゃらにカミソリを振り回した。
美里奈は慌てて避け、森野を睨みつける。


「ちょっと、望!! このはげぽよなんとかしてよ!!」
「……許せ、おかめ!!」
「おかめって誰……くっさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


望は勢いよく、美里奈の頭の上から納豆をかけた。
美里奈の頭はネバネバドロドロになる。
森野は大爆笑し、納豆がからまった美里奈の髪の毛を割りばしでつまむ。

「納豆はかき混ぜなきゃな〜」
「ちょ、やめっ」


まぜまぜまぜぶちぶちぶち。


「やめ、ハゲる!! はげぽよになる!!」
「ハゲって俺の事?」
「望じゃなくて……っぎゃあああ」


森野はフル回転で美里奈の髪の毛をかき混ぜ、割りばしにごっそりついた長い髪の毛を見て笑みを浮かべた。
——狂っている。
美里奈は、間違いなくそう思った。


「眉毛を抜き取られた仕返しだぁ……美里奈ぁ……。フフフフッフッフフウhッフフフフウフh」


森野は髪の毛つき割りばしを放り投げ、美里奈に近づいた。


「お前はもう、眉毛は全剃りだからぁ……。この抜けた髪の毛で、新しい眉毛を作ってやるよ」
「はぁ!?」
「女子の間で『つけま』とかあるんだろ? それと一緒だよ。納豆のネバネバを接着剤にした、『つけまゆ』」
「何よそれ、やめ……っギャガギャギャギャアアア」


森野は納豆まみれの髪の毛を美里奈の全そり眉毛の上につけた。
美里奈は顔を歪め、この世のものとは思えない表情で森野を睨みつける。
望は美里奈から目を逸らし、次に頭にかける予定の牛乳を準備していた。


しかし、




















「康祐ぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」




























「アベシッ」


突然大きな怒鳴り声が聞こえてきたかと思うと、森野は思い切り吹っ飛んだ。
一体、何が起きたのか。
望はハッと顔を上げ、何が起こったのか辺りを見回した。


「康祐……!! アンタ、家にある牛乳と納豆持ってったかと思えば、公園で何してんだよ!! えぇ!? ゴルァッ!!」
「ひ、ひぃぃぃぃっ」


見れば、そこには——。
鬼のような形相でテニスラケットで森野を叩く、森野の姉が居た。
望は茫然と叩かれている森野を見つめる事しかできなかった。


「何か言えゴルァアアアアアアアア」
「ひ、ごめんなさ、やめ、痛っ、姉ちゃん許し」
「許さねぇよ!! お前家帰って来いゴルァ」
「ヒギィィィィィ」


森野は姉に引っ張られ、そのまま家へと帰って行った。
望と納豆まみれの美里奈は茫然と立ち尽くす。


……おい、後処理はすべて俺に任せる気か……?


「……あーあ、はげぽよ先輩いっちゃったー」


声が聞こえ、望は振り向いた。
見れば、戸川の首根っこを掴んで引きずったまま笑みを浮かべる辰雅が居た。


「辰雅……」
「主催者が帰っちゃったから、もう解散でいいよね? 皆に連絡して、そのまま帰ろ。お疲れ様でしたー」
「え、あ……」


辰雅はそう言い、美里奈に向かって戸川を投げつけた。
戸川はありえない方向に体が曲がっていて、なんだかグロテスクな感じになっていた。


「……って訳だから、美里奈はこの森野が作った『おかめ専用首輪』をつけてシーソーに繋がっててよ」
「え、ちょ……」
「はい、カチャリ」


望は美里奈に首輪をつけ、そのまま去って行った。
残された美里奈は、原型を留めていない戸川を見て、イライラを爆発させた。








「美里奈犬じゃねぇよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! 帰って来いはげぽよぉぉぉぉ」





















END。