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Re:   +Rainbow Light Music+   ( No.6 )
日時: 2011/07/20 17:44
名前:   苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
参照:   ▼  明日から夏休み〜ウヒョ




 第一章『桜の季節、春 ——桜編』
 第一話『入学式』




 

 虹ヶ丘高等学校、合格。
 三月末のまだ肌寒さが残る季節、私の姿は志望校の校舎にあった。
 掲示板の前には、人だかり。
 見たこと無い制服の人ばかりで、私の胸は高鳴っていた。
 そのとき、私の受験番号をみつけたのだ。




 私は、嬉しい気持ちが一気にこみ上げると共に携帯を開いた。
 まずは、家族に報告だ。




 『……もしもし』
 「あっ? お母さん? あのね、私……合格したよ!!」
 『あらそっ!! よかったじゃない、おめでとう♪』
 「本当がんばったかいがあったよ〜……もうホッとした」 
 『ふふふ……今日は、ホテルのバイキング予約してるからね』
 「やった! じゃあ、適当に帰ってくるからね」
 『は〜い』



 そういって、私は電話を切った。
 いよいよ、私も春から虹ヶ丘高校の生徒になるんだ。
 

 

**






 あっというまに、季節は過ぎ去り、いよいよ四月。
 私は、ずっと憧れていた赤チェックのスカートに、赤リボン、紺のジャケットに身を包んだ。
 靴下は、黒のハイソックスで、ワンポイント付き。靴はローファー。
 全部、春休みの間にそろえておいたものだ。


 「忘れ物ない? 鞄もった? 携帯ある? 財布は?」
 「もう大丈夫! ばっちりだよ!」


 一つ年上の姉(名前は花)が心配するが、私は笑顔でブイサイン。
 姉は、変わらず心配の表情を浮かべていた。


 「もぉ〜! あんたの学校まで届けるなんて嫌だからね〜?」
 「大丈夫だってば! もう高校生だし」
 

 私がそういったが、どうやらインターホンがなったみたいで、その音でかき消された。
 私は慌てて、靴をはくと、いってきますもいわずに、外に出た。
 玄関には、同じ制服に身を包んだ、友達の凛子と里子がいる。


 「お〜は〜よ! 制服なかなか似合ってるよ」
 「凛子だって! ってゆうか里子、スカート短くない?」
 「いーの、注意されたら長くするだけだしぃ、つうか桜スカートなげっ! 暑くね?」


 里子は、腕組をしながら私にそういった。長いって……これが標準の長さですけど……。
 

 「暑くないよ! ってか先輩に目付けられるよ?」
 「別にそんときはそんときだし、ってゆうか中学ほど上下関係厳しくないっしょー」
 「てか早く行かないと、やばくない? いこ」



 凛子の一声で、私達はバス停に向かった。
 バスに乗って十五分ほどで、駅に着く。駅からまた電車に乗って——
 三十分ほどして降りた駅から、徒歩五分くらいで、高校はある。
 高校が近づくにつれ、同じ制服を着た生徒が多くなってきた。




 「やば〜い! 緊張するよ〜……」
 「同じクラスだといいねー」



 そんな会話をしながら、桜の木の下の校門をくぐりぬけた。