コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- Re: +Rainbow Light Music+ ( No.7 )
- 日時: 2011/07/20 18:04
- 名前: 苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: xe6C3PN0)
- 参照: ▼ 明日から夏休み〜ウヒョ
第二話『クラス替えの悲劇』
まずは、クラスをチェックして、運動場に集まることになっている。
それから教室へ移動して、講堂へいって入学式をするらしい。
私は、合格発表のときと同じように、人だかりを押しのけてクラス替えの紙を確認した。
「つーかさぁ……」
里子が話を切り出したので、私はそっちに耳を傾ける。
「純也と健いなくね?」
「ほんとだ! あいつら、一番乗りに行くからってゆってたけど、どこにいるのかな?」
「迷ってるんじゃない?」
凛子と私がそんなことをいっていると、突然背中に違和感を覚えた。
……なんだ!! 私は驚いて振り向く。
噂をすればやってくる、そこには男二人の姿があった。
純也と健が、私の背中を突いていたのだ。
「よっ……はぁ、はぁ、はぁ」
「よっじゃねぇよ! 息切らしてどうしたの!?」
笑顔とは裏腹に、苦しそうな健に里子が突っ込む。
これには、純也が答えた。
「夢の高校生活について喋ってたら、降りる駅すぎちゃって……ようやく気付いて、ダッシュしてきたんだ」
「すぎた駅が一つだけでよかったよ。二つも三つも過ぎてたら、また電車乗るハメになるしな」
「ばっかじゃないの?」
凛子は、呆れた表情を浮かべていた。
「と、とりあえずクラスみようぜ!」
純也が身を乗り出して、クラス表を確認した。
すると、突然純也の表情が一変して、青ざめた顔になった。
「どうしたの?」
「俺と……健、E組。凛子と里子、C組」
「……私は?」
嫌な予感が、胸をよぎった。
これってもしかして……——
「桜1人、B組」
**
「……はぁ」
入学式早々、ためいきをついた。
だってだって! 私、1人だよ? しかも、同じ中学の人ですらひっとりもいないんだよ?
あ〜やだやだ、なんで入学式ってのに、グループができてんだが。
同じ中学出身で固まってんのかぁ。
中学の時までは、小中一貫の公立だったから、大抵の人は顔見知りだった。
だけど今回は、違う。私の出身校、春椿で今年の虹ヶ丘の入学者は、私達5人だけなんだよね。
そんなに近い! ってわけでもないし、だいたい春椿の人は近所の高崎高校にいく人が多いし。
……だめだだめだ!! 落ち込んでいたら、周りから陰キャとおもわれて、クラスから浮いちゃうじゃん!
そんなのは絶対絶対絶対、嫌だ!!
……よし、こうなったら『席が前後の人作戦』を使おう。
そうおもい、くるっと後ろを振り返った。
……あら。
後 ろ の 人 が 居 な い
さては、すでに後ろの人には仲間がいたか……!!
私は一番前だから、当然前の席の人なんていない。
両隣の人は男子だし、斜めの人は〜……う〜ん、遠いな。
『席が前後の人作戦』失敗!!