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Re:   +Rainbow Light Music+   ( No.49 )
日時: 2011/09/08 22:21
名前:   苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: S86U/ykR)
参照: ずっと前から彼のこと好きだった 誰よりも やっと私に来たチャンス





 第十七話『消極的な私』







 「ねぇ、昨日の合コンどうだったの!?」




 放課後、部活をする際に桜が顔をぐいっと近づけて聞いてきた。
 私は眉を吊り下げて、ため息をつく。



 「全然だーめ。行かないほうがよかったかな」
 「あーよかった、これで凛子に彼氏ができたら……」
 「ちょっとどういう意味!」



 私はふざけて、桜の首を絞めた。
 桜は「きゃー!」と叫びながら、ジタバタ動き回る。



 「だってー置いてけぼりにされたくないし! 彼氏いない歴=年齢同士さぁ!」
 「あーはやくそれ卒業したいね、うん」



 桜も私も今まで彼氏ができたことがない、女ですよ。
 ふん! 別にいーもん!! と開き直る。



 「とりあえずさぁ、私にだって気になる人いるんだからね」
 「えっ!!」



 私の少し冗談めいた口調が、他の四人の行動をとめた。
 四人は一斉に、私のほうに視線を向ける。
 そして、ジリジリと近づいてきた。



 「誰だよ教えろよー」
 「教えろ!!」




 うげ、言うんじゃなかった……。
 




 「……っていったら、どーする!?」




 私は愛想笑を浮かべて、なんとかごまかした。
 ……ごまかせるかな。
 案の定、純也と健はごまかすことができた。
 桜も少し考えたが「なーんだ」とギターの方向に向きなおした。
 しかし、里子だけが何故か何かを考えているみたいだった。





 私の頭の中に、ふと浮んだのは……——








 二葉先輩、まぎれもなくその人だった。















**







 私は家に帰って、鞄からケータイを取り出した。
 新着メールが1通ある。





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 From:里子

 隠し事ゎよくないよー
 好きな人でもできたんでしょ

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 里子……見抜いてたのか!!
 桜はほわんとしてて、天然だし、純也と健はバカだし(失礼)このなかで割とまともな里子。
 



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 From:凛子

 実は正解!!(笑)
 先輩が気になってるんだょねー

 でもーモテるしさぁ
 勝ち目ないとおもわなぃ??

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 返信は約一分後にやってきた。




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 From:里子

 弱気になるな!!
 凛子らしくないぞ〜

 まずゎメアドゲットでしょb
 聞いてきてあげようか??

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 From:凛子

 そんなことできるの?(泣)

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 里子と先輩は接点もないし、知らない人同士なのに……。
 でもだからって、自分で聞くのは絶対できない。
 それに、周りの目が怖かった。



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 From:里子

 御安い御用!!
 先輩と同じ陸部の奴にきいてやる!

 …それとも、周り心配?

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 From:凛子

 うん(泣)
 てかメール返してくれるかなぁ??
 迷惑なんじゃあ…

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 あー自分の消極的さを呪いたい。
 いつからこうなっちゃったんだろう??
 昔までは、なにがなんでもがむしゃらにアピールする、もっと強気なタイプだったはずなのに。



 いつからだろう、怖くなったのは。










 すぐにおもいだした。
 あれはまだ、私が中学三年の時だった。