コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

Re:   +Rainbow Light Music+   ( No.55 )
日時: 2011/09/11 18:40
名前:   苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: S86U/ykR)
参照: ずっと前から彼のこと好きだった 誰よりも やっと私に来たチャンス





 第十九話『陸上部の試合』






 そして、七月になったある日のことだった。
 私は寝ようと思っていたが、一通のメールが届いた。
 ……相手は、里子からだ。



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 From:里子

 明日、9時から陸上部の試合あるってー!
 一緒にぃこーよ(´ω`*)
 
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 陸上部の試合……!?
 ってことは、もちろん、二葉先輩も出るんだよね!?
 ……明日は丁度暇だし、絶好のチャンス!!



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 From:凛子

 もっちろん、いきますとも!(笑)
 絶対いかせてもらぃます←

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 私は、メールを打ちながら、テンションがあがるのがわかった。
 やばいやばい、今勢いでチューハイでも、がぶ飲みできそう!
 ……という冗談は置いといて。



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 From:里子

 新人戦みたいだょー!
 もちろん、二年生も出るけどねー
 ぢゃあ、明日の8時に駅集合ね

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 私は「了解」とメールを送ると、鏡を見つめた。
 ……明日は……そうだ!!
 私は、ゴムとブラシをとりだし、三つ編みを編み始めた。
 キツくしばって、明日の朝ほどくと、ウェーブがかかってるはず!
 


 でもこのままじゃあ暑いから、ポニーテールにしよう!
 服は最近買った、セシルマクビーのワンピでいいや。
 メイクは……ナチュラル系でいこう!!



 よし、OK!! 綺麗に編めた!
 寝よう!!


















 次の日の朝、私は六時五十分に起きて準備を始めた。
 そして朝ごはんを急いで食べると、バスに乗って駅に向かった。
 駅にはすでに、里子が待ち構えている。





 「おっすー! 里子……」
 「はろぉー! じゃあいくか」




 私達はいつも通学に使っている定期を使って、電車に乗った。
 競技場のある駅は、ここから15分くらいの場所にあった。
 駅から降りると、すでに選手達でいっぱいだった。



 観客席に座り、辺りを眺める。





 「かーっ! しっかしあっついねー! 早く始まらないかな」
 「……もうちょっとおそくてもよかったんじゃない?」
 「ダメ! こういうのは速いのがいいの! 席なくなるし」



 里子はそういって頬をふくらませ、鞄からお菓子を出した。





**




 開会式を終えると、さっそく競技のほうにはいっていった。
 ……あれ、そういえば。
 先輩はなににでるんだろう? 確か長距離だったけど。



 「ねぇ、先輩何にでるかしってる?」
 「……えっとねー……三千m走だ」
 「おぉ! でもまだ時間あるよねー暇だな」



 私は呟くと、携帯を取り出した。
 ……先輩のがはじまるまで、こうしていよう。







 それから、何十分は経っただろうか。







 急に、里子が大声をあげた。









 「あっ、あれ、うちのクラスの神谷じゃない?」
 「神谷?」




 神谷……神谷俊一だっけ。
 虹ヶ丘中からきたっていう、短距離専門の男子。
 身軽で色黒で、背は低めだけど筋肉は結構あった。
 ……水泳の時にみただけだけどね。




 「……ねぇちょっとみよーよ」




 里子がそういったと同時に、ピストルの音が鳴った。
 すると、選手達は風のようにスタートダッシュを切った。





 ……速い——







 さすが、陸上部。









 神谷はというと、ぶっちぎりで先頭を切っていた。
 速いなぁ、さすがだなぁ。










 でも私の頭の中には、はやく先輩を見たいだけだった。