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Re:   +Rainbow Light Music+   ( No.59 )
日時: 2011/10/13 23:29
名前:   苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: S86U/ykR)







 第二十三話『旅行計画』







 翌日、私はいつもどおり、普通に登校をした。
 なにもかわらない日々、それが自然であり、逆に違和感もあった。
 私は始業のチャイムが鳴るまで、席に座っていようとおもい、ボーッとしていた。
 すると、どこからともなく、里子が顔をひょっこりだしてきた。
 里子は、子供みたいに、嬉しそうな顔をしている。




 「どうしたの? 里子」
 「あのさぁ、夏休みまであと三日だね!!」
 「……え、あ、うん」




 それでそんなに喜んでたの? と聞こうとしたが、里子は次々と話を進めていった。





 「んで! パーッと旅行でもしよう!! ってこと」
 「旅行!?」




 旅行と言う単語を聞いて、私は少し気持ちが高ぶった。
 最近モヤモヤしてたから、丁度いいかもしれない。
 


 「でも、どこいくの」
 「あ、それならねー!」




 里子は、ちらりと教室の入り口付近に目を移した。
 ちょうど桜、純也、健という顔ぶれが揃っている。
 私はとっさに、凛子に手を引かれると、三人の元へ向かった。





 「桜の叔父さんの別荘が、北海道にあるんだよね?」
 「別荘!?」



 桜の叔父さんが、かなりのお金持ちでホテルまで経営していることはしっていたが、別荘は初耳だった。
 私は驚いた顔で桜を見ると、少し照れながら桜は答えた。



 「なんか、つい三ヶ月ほどまえに建てたんだって……で、よかったらみんなでおいでっていってたの」
 「でも、なんでまた、北海道に?」



 里子が、何食わぬ顔で尋ねた。




 「テレビでみた、北海道の観光地が印象的で、夏はここよりは涼しくていいからなんだって」
 「でも、冬やばいじゃん、むっちゃ寒いってきくぜ」



 健が不安げな表情を見せた。




 「んー……叔父さんだから、なんとかやるでしょ。今は夏だし、旅費も出してくれるって!」
 「んー……高校生活の青春の一ページを残すには、丁度いい体験になるかもしれないな」


 純也が真顔で、クサいことをいった。
 


 「は? 純也意味わかんねーなにそれ」



 里子がそういったと同時に、爆笑が起きた。






 「……って! そうじゃなくて、旅行、いく?」
 「そりゃあもちろん……」




 健が、皆に目配せをした。



 「「いくっしょ!」」


















 昼休みの屋上で、お弁当を食べ終わったあと、プランを考えた。
 桜が家からもってきた、北海道旅行ガイドを皆で見ている。
 


 「まずさー札幌でお買い物だよね、それからゲーセンいってぇ」
 「はぁ!? それじゃあここでもできるだろ、北海道にしかできないことをしよーぜぇ!?」



 里子の意見に、純也が厳しく反対した。




 「は!? 札幌にしか売ってない限定品とか買うんだし! それに、ここより安い商品があるかもじゃん!」
 「まず、北海道といっても、どのへんに桜の叔父さんの別荘があるかによるよな」


 健がもっともな意見を出した。
 北海道は、日本の中で一番大きな都道府県なのだ。
 


 「えっと……確か、千歳? だかそのへんだったよ」
 「千歳千歳」



 私は素早く、地図で千歳の位置を探した。



 「あった!!」
 「……空港あるね、あと電車でちょっといったら、札幌いけるよ」
 「じゃあ、札幌でうろちょろする?」





 里子が、皆に目配せしながら尋ねた。
 純也もさすがにそれしかない、とおもい、誰も反対する人はいなかった。




 「じゃあ、それできーまり!! 次は日程きめよー!」





 友達といく初めての旅行。
 ……すごく楽しみ。