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Re:   +Rainbow Light Music+   ( No.64 )
日時: 2011/10/18 18:48
名前:   苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: S86U/ykR)






 第二十六話『旅行行くぞ!』







 昼休み、いつもの場所でいつものメンバーでお弁当なう。
 すると桜が突然、皆に「あのさぁ」と話を切り出した。
 私は、食べながら桜のほうを見る。



 「実は、この前いった叔父さんの別荘なんだけど、あそこに最近、うちの従弟が住むようになったんだ」
 「ふーん、従弟、一人暮らし?」
 「うん。なんか、北海道にどうしても住みたいからって、いって」



 健の質問に、桜が丁寧に答えた。
 


 「それでさーその従弟、なんかドラムセットを置いてるのよ。んで、私達がバンドやってるっていったら
 是非とも、バンド演奏を聴かせてほしい! っていわれてさぁ」
 「……おぉー!!」



 純也が、熱血な叫び声をあげた。
 


 「ドラム以外は、楽器持ってきてほしいだって!」
 「りょうかぁーい!」



 私は、明るい声でそう叫んだ。




 「いやぁーじゃあうちは、歌唱力を見させてほしいってこと?」
 「んまぁ、そういうこと」


 すると里子は「きゃあー」といいながら、頬に手をあてた。
 なんか里子テンション高い。
 里子は、ボーカルを担当してるから、この前マイクを買ったらしい。




 「とりあえずさ、夏休みは楽しもうね! お祭り、プール、その他たーくさんっ! いぇい」
 「いぇーーーーー!!」


 里子が、立ち上がりながら宣言すると、純也も叫んだ。
 私はただそれを唖然として、見ている。




 「テンションあげるのはいいけど、飛行機乗るからさぁ、静かにしてね、純也」
 「あったりまえだぜ! 公共のマナーを守るのは、紳士として当たり前のことだろっ」
 「うわ、紳士宣言痛い」



 桜が純也をじろりと睨みつけると、追い討ちをかけるように里子が白い目を向けた。
 ……なんか、純也お疲れ様。
 心の中でそういうと、私は桜に視線を向けた。







 「ねぇ、何時集合だっけ?」
 「えっと8時だよ、飛行機が9時出発だって!」
 「げぇ、1時間前からぁ?」
 


 健が眉間にしわを寄せ、だらんと体をぶらぶらさせた。




 「そんなもんだって。あ!」
 「何」
 「あのさぁ、お土産買わない? 余裕があればだけど」
 「誰に?」





 純也が聞くと、桜は皆に目配せした。







 「中学の後輩とか、んまぁ、その他色々……ふふふっ」




 最後の方は、なぜか私のほうを見て笑った。




 「はぁなに桜? なにその意味深な笑み!」
 「先輩に買えってことだよーっ!!」
 「えっ、あっ」





 里子に言われて、私の顔は急に赤くなった。
 すると、四人から冷やかしを受けることになった。
 ……私はただそれを、黙ってみているしかなかった。





 おーっし!!
 旅行はとりあえず、めっちゃたのしむ!
 そう決めたんだから。