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Re:   +Rainbow Light Music+   ( No.65 )
日時: 2011/10/19 22:21
名前:   苺羅、 ◆m.d8wDkh16 (ID: S86U/ykR)






 第二十七話『虹色旅行記』






 朝八時、私達の姿は空港行きの乗り換えがある、駅にいた。
 試行錯誤しつつ、私達は歩き回った。
 やっとみつけたのが、八時十分ごろ。
 ちょうど、電車がきたころであった。



 「きゃー! 乗る乗る乗る!!」




 里子がそう叫んだと同時に、電車の中に入り込んだ。
 つづいて私達も急いで、電車の中に駆け込む。
 丁度『駆け込み乗車はおやめください』というアナウンスが流れたので、乗客の視線が痛かった。
 けど、今はそんなことは考えている暇はなかった。



 はやく、北海道へ行きたい。
 それだけが、私達の心を躍らせた。





 しばらくして空港の駅につくと、また走って降り、急いで空港へと向かった。
 まず荷物検査を終えると、エレベーターで、乗り場へ向かった。







 「飛行機とか中三の修学旅行以来だなー」
 「本当だね、てかおもうんだけどさぁ、北海道までと沖縄までと、どっちのが遠いんだろ?」
 「さーあ、沖縄じゃね、海あるし」



 桜と健が、のんきな会話をしているうちに、飛行機にたどり着いた。
 指定された席に座ると、私は辺りを見回した。
 飛行機って、久しぶりだから、なんかワクワクする。




 「あ、いいな凛子、窓際」



 里子が、私を羨ましそうな目でみた。
 私は勝ち誇ったようなまなざしを向ける。
 しばらくすると、アナウンスがかかり、ゴチャゴチャしているうちに、飛行機が少しずつ動いた。




 「今から、飛ぶんだね」
 「やばっ、テンションあがってきた!」


 桜と里子が、子供のように目を輝かせる。
 私も同じく、気分が急上昇していた。




 純也は、ヘッドホンをつけながら、目を瞑っている。
 健は機内食のメニューをみながら、ぼんやりしていた。






 すると、いきなり音が激しくなり、体が浮きそうになった。
 どうやら、離陸したらしい。
 里子や健が思わず「おぉーっ」という歓声をあげた。
 ……よし、今日はあんま寝て無いから、ちょっと寝よう。





 私は、窓のほうに顔を向けると、そっと目を閉じた。




























 「……子、凛子」
 




 誰かが私の名前を呼んだ気がした。
 ……まぁいいや。
 無視して、そのまま目を閉じていると、声はさらに大きくなった。

 びっくりして目を開けると、呆れ顔で桜が顔を見せた。



 「……ん? あ、あれ?」





 私は一瞬、どこにいるのかわからなかった。




 「はやく降りるよ」
 「え?」
 



 ……ああ、そうだ!! ここは北海道だ、きっと。
 もうついたんだぁ。
 私は、ようやく意味が分かり、荷物を持って飛行機を降りた。






 外に出た瞬間、私は驚いた。
 だって、あのムシムシさがないんだから。
 


 「えっ、超涼しくない? やばっ」




 私は目を見開いた。さすが北海道。






 そして、空を見上げ、大きく深呼吸をした。
 北海道にきたんだ、私。
 今日はおもいっきりたのしむぞ!