PR
コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- その47 マリアさんとワンピース ( No.121 )
- 日時: 2011/08/10 22:53
- 名前: とろわ (ID: 1ZQMbD0m)
「うわぁ……」
マリアはキラキラと目を輝かせながら、あちこち服屋の前を歩きまわった。
色々な種類の店に入っては、体にあててみたり、帽子などはかぶってみたり、時々可愛いとか口に出してみたりしているマリアを見ると、やっぱり女子なんだなあとしみじみと思った。
…ま、俺はそんなマリアを撮るという、とっても重要なお仕事があるんだがな!!
しかも荷物持ちでもあるんだけどな!…辛くないやい。奢ってもらうためなんだやい。
そう思っていると、マリアが花柄のワンピースを持って、こっちに向かって来た。
「なあなあ、これ可愛い、よなあ?」
そう言って、マリアはワンピースを俺に見せた。
「ああ、女子って感じはするよな」
とそっけなく返すと、マリアは面白くないと言いたげな表情をした。
「なんだよ、もう…男みたいな返事しやがってさぁー」
「いや、俺男なんだけどさあ」
「だったとしてもだぜ、似合ってるんじゃないか?ぐらいは言ってほしいじゃないか。…せっかく俺が勇気だして買うんだから」
う…、台詞が胸に刺さる俺。
そうは言っても、俺、こういうの苦手なんだよなあ…。感性とか色々ずれてるし、自覚してるけど治せないし。
「うっし、俺、試着してくるから!…絶対ぎゃふんと言わせてやるんだからな」
そう言うと、マリアはにやりと笑った。
……あいつのワンピース姿、かあ。
PR