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さて、どうやら試着し終わったらしく、マリアが試着室から出てきた。





その瞬間、この場の雰囲気がガラリと変わった気がした。

「ま、マリ、ア…？」

俺は驚いた。


な、なんというか、すげー可愛い、うん。
ワンピースなんて普段着ないからなのだろうか、余計にその可愛さが目立つ。
ピンク色の花柄によって、女の子らしさがさらに引き立っていると思う。
周りにいた客や店員も、マリアを見ながらひそひそと話していた。
「う、うう…。どうかな輝樹」
マリアは照れくさそうにしながらも、俺の方に近づいた。
「え、えっと、可愛い、かなあ」
俺はマリアの顔がまともに見れなかった。

…って、そういや写真。撮んなきゃヤバイ死ぬ！！
「マリア。…その、撮っていいか？」
「へ？俺を？まあいいけど」
マリアも承諾してくれたところで、俺は携帯を取り出して、マリアの写真を何枚か撮った。
「なんか、カップルみたいだなっ」
「くぁｗせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐ！！！！」
いきなり何を言い出すんだこの天然は！！
…まあ、なんかどちらかというとバカップルっぽいのだろうか、俺の行動。
そうだとすると、すげー恥ずかしいなこんちくしょう！



「ありがとぅございましたぁ」
気が抜ける店員だったな。どうみても天然系の人だったけど。
俺は紙袋を持った後に顔をあげると、マリアは嬉しそうな顔をしていた。
ちなみに、さっき来たワンピースを含めて、マリアは色々買っていた。
その中でもパナマハットが気に入ったらしく、それに合う服もいくつか買っていた。

…あんなに輝いているマリアなんてあんまり見れないから、楽しかった、かな。荷物持ちだったけど。



ちなみに、ソフトクリームを奢ってもらったので、俺は大満足でした。