コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

その50 青年は星となり、俺は華麗にスルーする ( No.128 )
日時: 2011/08/18 09:46
名前: とろわ (ID: InPXp75X)

「もうすぐゴールデンウィーック!!!」
朝からうるさい事に定評がある拓也が騒ぐ。

「まあそうだけどさ。黙れ」
俺はそう言って拓也にデコピンをした。
「ぐぁっだだァアアッ!!」
「お前はいちいちおおげさなんだよ、白髪」
「白髪じゃねえ!!銀髪だよ!!ファッションだよ!!」
いや、どう見ても白髪だろ、それ。染めているのだとしてもよ。


あの買い物事件から一、二週間経っていた。
手芸部の空気にも大体慣れて、高校二年という数字にも慣れた。
そうして、もうすぐゴールデンウィーク。寝たい。超寝たい。
…後、さっきから隣がうるさいのが苛立つ。

だらだらぐだぐだと歩いていると、知っている後ろ姿に気付いた。
「おい拓也。あれって———」
「げ、ぼっt…風紀委員じゃん!見つかったら死n「誰がぼっちだ、誰が」
「「!!!!!」」
風紀委員こと、凪が突然背後に来た。
さっきまで前で歩いていたはずなのにおかしい。超能力者かよっ!!
「だって風紀委員ってさー。体育とかで二人組になる時に誰も相手がいなくて弱るタイプでしょ?」
拓也がそう言うと、凪は悪魔のような笑みを浮かべた。
「なるほど。万年白髪男は三途の川がみたいんだな?…ならッッッ!!!!」
必殺・地獄のみぞおちなぶり殺し。
俺も一回くらった事があるが、あれはな…。
うん、ふれないでくれ。頼むから。というか頼みますから。
「ぐぎゃあああぁぁぁあああぁぁああああああ!!!!!!!」


そうして、拓也は星となるのであった————。




「ぐぁ、勝手、にぃ、ごろ、ずな———ぐッ」

死んだ。