コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

その11 女子の手作り(ここ重要)弁当 ( No.15 )
日時: 2011/07/24 20:23
名前: とろわ (ID: 1ZQMbD0m)

昼になった。

昼飯を買いに行くべきなんだが、サボっている身としては、購買部に行きづらい。
…ま、弁当(俺の手作り)とか財布とか入った鞄を教室に置き忘れてきたから意味は無いんだがな!!(エア号泣)
なんて考えていると、マリアが俺に話しかけてきた。
「な、なあ、輝樹。俺の弁当、食う?」
「え゛っ」
ちょ、な、HA!!??
待て待て待て、いきなりハードル(?)高すぎるだろオイ!!
初めて会った美少女と一緒にサボってそいつの飯食うなんて、ラノベとかでよくある王道展開じゃねえかよ!!
よくよく考えると、俺ってすげえ羨ましい立場にいたんだな。
……MAF(読み方はマフ。マリア様愛してるファンクラブの略称。マリアから聞いたが、色々と過激らしい。)のお姉さまに見つかって樹海で死体となりませんように。俺。
「あ、いや、嫌だったらいいんだ!…その、俺あんまり料理得意じゃないし……」
そういうと、マリアは顔を赤らめて、モジモジしだした。

…食うっきゃない。
「分かった、食べてもいいなら食べるから。だからその顔はその…、やめてとぇくれ」
なんかいいところで噛んだ。とぇて、とぇって……
「え、あ、そうか?食べてくれる…のか?」
「食べるっつっただろ。というかお願いします」
土下座さんマジ便利。
「ちょ、土下座はいいから!!」
慌ててマリアは俺を止めた。

その後、持ってきていたらしい鞄から、本人の性格からは想像もできないような、ファンシーなお弁当箱を俺に差し出してきた。
「はい、これ…。あ、半分残しておいてくれよ」
そう言った後、マリアは丁寧に割り箸まで差し出してくれた。
なんか、こういう事なんて初めてだから、緊張する。
ゆっくりとゴムをはずし、俺は慎重に弁当箱の蓋を開けた———。