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コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
- その13 憂いの少女 ( No.18 )
- 日時: 2011/07/24 21:10
- 名前: とろわ (ID: 1ZQMbD0m)
——後一時間すれば帰れる、というぐらいの時間にはなった。
…まあ、一応今日から手芸部の部員になったから、部活にでなきゃなんねえんだろうけど。
結局、俺はあのケチャップ弁当を全部食べた。
マリアはおにぎり二個を満足そうに食べていた。
…いや、俺だって思ったんだよ。それなら最初から俺におにぎりを渡せよと。
でも、本人は朝忙しかったために握った事を忘れていて、俺が食べ終わった後に気づいたらしい。お前はドジっ子かよ。
ま、三個あったから、一個は貰って食べたんだがな。普通にうまかった。
外から男子の声が聞こえる。どうやらサッカーをしているみたいだった。
改めて、サボってんだなあと感じた。
どうやら、マリアもそう思っているようだった。声に耳を傾けて、すこし寂しそうに笑った。
「…なんか、いいな。男ってさ」
突然、マリアがそういった。
なんでだよ、と俺が言うと、マリアはあははと笑って、さっきの寂しそうな表情に戻った。
「いや、何も考えていなくても生きていけそうで」
「そうでもねえよ、女が思っているほど男は単純じゃねえからな」
思わず、言葉を口に出してしまった。
「まあ、そうかもしれないけどさ。…俺なんて、××××××だったからさ」
ん?途中がよく聞こえなかったな。
なんか物音がマリアの音をさえぎって、聞き取ることができなかった。
…ん、物音?
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